セ・リーグ球団別週間MVP 4戦連発の阪神・森下翔太が断トツ!広島ファビアンも上昇
佐藤輝明、中野拓夢ら上位占める阪神勢
プロ野球はゴールデンウィークの9連戦を終え、セ・リーグは巨人と阪神が18勝14敗1分けで同率首位に並んだ。7連敗の後、4連勝の広島が3位、逆に4連勝の後、4連敗の中日は5位に沈むなど順位が目まぐるしく入れ替わった。
SPAIAでは4月29日から5月7日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
12球団断トツのwRAA8.3を叩き出したのは阪神・森下翔太。5月4日のヤクルト戦から4試合連続本塁打を放つなど、9試合で計39打数16安打の打率.410をマークし、12打点を荒稼ぎした。シーズン打率.343でセ・リーグ首位打者を走っている。
チームメイトの佐藤輝明もwRAA4.8、中野拓夢もwRAA4.6を記録するなどセ・リーグ上位は阪神勢が独占。チーム総得点はセ・リーグトップの124得点で、ゴールデンウィークに4勝5敗と負け越したのが意外なほど好調な打者が多い。
巨人・若林楽人、中日・細川成也も活躍
4連勝中の広島では新助っ人のサンドロ・ファビアンがwRAA4.3と調子を上げてきた。8試合中5試合でマルチ安打を記録するなど35打数14安打の打率4割。4月は5番、6番での起用が多かったが、ここ3試合は3番として機能している。
5勝3敗だった巨人では若林楽人が20打数8安打で、チームトップのwRAA3.3。4月29日の広島戦では3安打猛打賞、5月7日の阪神戦では初回に先制2号2ランを放つ活躍だった。岡本和真が戦線離脱して3番に抜擢され、今後のキーマンの一人と言えそうだ。
5勝4敗と勝ち越した中日では、細川成也がwRAA2.8でチームトップだった。4月29日の阪神戦で2号ソロを放つなど18打数5安打。しかし、右太もも裏を痛めて6日に登録抹消されており、無念の戦線離脱となった。
ヤクルト・サンタナ、DeNA牧秀悟も奮闘
2勝6敗のヤクルトでは、ドミンゴ・サンタナが29打数9安打の打率.313をマーク。5月4日の阪神戦で3安打1四球で全打席に出塁し、7日の広島戦では2号ソロを放つなどwRAA2.7だった。村上宗隆不在の打線で奮闘している。
5勝3敗だった4位DeNAでは、牧秀悟がwRAA2.3。5月1日のヤクルト戦で4号3ラン、4日の巨人戦で5号ソロを放つなど32打数9安打だった。一時は4番を打っていたが、オースティンが復帰してから2番に戻り、得点力アップが期待される。
各チームとも30試合前後を消化し、徐々に差が開き始める頃だ。6月から始まる交流戦までが最初の踏ん張りどころだろう。週間MVPに輝いた好調選手がチームを勢いづけるか注目したい。
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記事:SPAIA編集部