生涯現役 多くの顔持つ現役介護職員 伊賀
介護士・音楽家 中村美智代さん(85)
現役の介護職員(ケアワーカー)として、岡波総合病院の介護老人保健施設「伊賀ゆめが丘」(三重県伊賀市ゆめが丘4)に勤務し、自身より年下の入居者を介護する機会も少なくない。仕事以外にも、音楽家、洋裁家、調理師、バレーボール選手などの顔を持ち、エネルギッシュに毎日を過ごす。
大阪出身で、高校卒業後は洋裁学校に入学し、卒業後は百貨店に勤務。結婚し37歳で伊賀市に移ってからは、免許を生かすため市内の洋裁店で43歳まで勤めた。37歳で始めたママさんバレーは約40年続けたという。
その後、知り合いの栄養士の紹介で老人ホームの調理員となり、調理師免許を取得し定年まで17年間務めた。時間に余裕ができるようになると、子どものころから続けてきた合唱を更に深めようと一念発起。64歳で名古屋芸術大に入学し、声楽を学び68歳で卒業した。地元の混声合唱「コッキーズ」、女声コーラス「おてもやんシスターズ」「養護老人ホームみさと園コーラス部」などの立ち上げに関わり、指導にも当たる。
「頼りにされるのが生きがい」
パート勤務を再開し、現在は勤続16年目。「介護の仕事では利用者さんが私を待っていてくれる。頼りにされるのがありがたく、生きがいになっている。今の生活は体が健康であればこそ。これからもこのまま続けていきたい」
2024年9月28日付876号10面から