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<挟む・噛む・刺す>水辺の生きものたちの攻撃方法 一番痛いのはメジャーなカニ?

サカナト

サワガニ(提供:松本ミゾレ)

生きもの好きの宿命として、しばしば刺される、咬まれるといった物理的ダメージを食らうことがあります。

我が家では猫を飼っていますが、聞かん坊なのでしょっちゅう咬んでくるんですね。

幸いなことに甘噛みだから問題はありませんが、屋外で遭遇する生きものとなると容赦はしてくれず、本気で攻撃してくるため、ともすれば流血は免れません。

身近な生きものたちの中でどれが危険なのかという情報はある程度共有されているものの、実際に攻撃されてみないことには、本当の意味でその怖さを実感することはできません。

そこで今回は、私たちの生活圏にある水辺でよく出会う生きものたちの中から、筆者が敢えて攻撃を受けてみて、かなり痛かった事例を紹介してみます。

攻撃方法も痛さの種別も様々ですが、どれもちゃんと痛いので、くれぐれも真似はご法度でお願いします。

刺して、溶かす!<タイコウチ>や<ミズカマキリ>が招く激痛

最近はめっきり、水生昆虫を見る機会も減りました。タガメなんてめったに見かけなくなっていますが、よく探せばタイコウチ、それからミズカマキリなどは見かけることがあります。

タイコウチ(提供:PhotoAC)

これらの水生昆虫の摂食の特徴は、カマのような前脚で獲物を捕らえ、口吻を突き立てて体液を吸うというもの。

この際には口吻から獲物の体内に消化液も注入しており、体内を溶かされた獲物は、文字通りペラペラになってしまうことも多いです。

筆者は以前、タイコウチとミズカマキリにそれぞれ自分の指の腹を刺されてみたことがありますが、どちらも相当痛かったです。

ミズカマキリ(提供:PhotoAC)

タガメはさらに輪をかけて強い痛みを招くとも聞きます。刺されれば傷口に消化液も送り込まれるので、これも痛みの要因になっていると考えられます。

しかしさすがに人間相手では効果は限定的なので、大怪我に繋がることはありません。

<激痛度:★★★>

雷が鳴っても離さない? <スッポン>の強靭な顎

水辺の生きものの中でも、昔から危険視されているのがスッポン

「いちど噛みつくと雷が落ちても離さない」とも言われるスッポンですが、実際にはそこまで獲物に執着する性質ではありません。

スッポン(提供:PhotoAC)

川遊び中にたまたま遭遇した個体に、ガッツリと親指の付け根を咬まれたことがありましたが、すぐに離してもらえました。

特に抵抗せずに我慢してじっと耐えていれば、割と早めに勘弁してくれるようです。

ただし、そのアゴの力はなかなか強力。カメ全般に言えることですが、スッポンもまた以前から恐れられているだけのことはあり、咬まれるとシンプルな強い痛みをもたらします。

<激痛度:★★★>

シンプルにいちばん痛い……<モクズガニ>の挟み込み攻撃

個人的にもっともトラウマになった痛みを招く身近な水辺の生きもの。それはモクズガニです。

河川の中流から下流で広く見かけるカニで、大型の個体となると、ハサミもかなり大きく育ちます。日本の淡水域で暮らすカニの中でも、このモクズガニの挟む力は随一だと記憶します。

モクズガニ(提供:PhotoAC)

全国的に分布しているメジャーなカニなので、ハサミの餌食になってしまった方も多いかもしれません。

大きなハサミはただ振り回すだけでなく、しっかり獲物を引きちぎる力も持っていて、基本的には指を差し出すとそう時間を置かずに挟んできます。

実際やられてみて分かったことですが、このハサミは切断するというよりも、強い力で押しつぶす力が強く作用するようです。

筆者は成人男性なので手もある程度分厚く、この検証の際にも流石に骨は無事でしたが、子どもの手などを挟んだ場合は大怪我に至ることも考えられます。

頻繁に遭遇する機会がある上に、攻撃力も高いので、注意が必要です。

<激痛度:★★★★★>

生きものは適切な距離感で観察しよう

今回は筆者の好奇心から、わざと水辺の生きものたちに攻撃をさせた上で、特に印象深いダメージを与えてきた者たちを振り返ってみました。

ただ、いずれの生きものもやたらと襲い掛かってくるものではなく、普通に接していれば何をするでもなく、観察させてくれます。

屋外で彼らを目撃しても決して怖がる必要はないし、過剰に警戒することもありません。

適切な距離感で接している限り、魅力的な生態で私たちの目を楽しませてくれるし、知的好奇心にも十分応えてくれるに違いありません。

(サカナトライター:松本ミゾレ)

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