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「これを見た時点で手遅れなの大草原」 目覚めたら南栗橋で...〝寝過ごしの恐怖〟伝わるポスターに3.6万人震える

Jタウンネット

画像提供:カーバル@karasumakaaaaaさん

「お客さん、終点ですよ」。車掌さんの声でハッと目覚めると、そこは全く知らない駅でした――。忘年会シーズン、恐ろしいのはそんな結末だ。


【画像一覧】ゾッとするポスターを見る


夜遅くまでお酒を飲むときは、注意しなくては......。改めて気を引き締めたくなる広告が、埼玉県某所で展開されている。

こちらは、元埼玉県民で栃木県在住のXユーザー・カーバル(@karasumakaaaaa)さんが2024年12月14日に投稿した画像。添えられていた呟きは、次の通りだ。

「南栗橋駅さん、あまりにも自虐がすぎて草」

南栗橋駅とは、埼玉県久喜市にある、東武鉄道の駅である。直通運転を行っている東京メトロ半蔵門線や、そこからさらに繋がっている東急田園都市線のユーザーなら「南栗橋行」の表示を見たことがあるかもしれない。

この駅は、渋谷まで、さらには中央林間までも、乗り換えなしで行くことができる非常に便利な駅なのだ。

そんな同駅構内に掲示されているポスターには、こんな言葉が書かれている。

「ここが寝過ごしの聖地か。」 「電車には乗れたんですよ。」 「忘れられない忘年会になりました(笑)」

......そう。南栗橋と直通で繋がっているということは、「二子玉川で飲んで三軒茶屋に帰ろう」「渋谷で飲んで錦糸町の家に帰ろう」なんてときに寝過ごすと、南栗橋まで行ってしまう可能性があるということなのだ。

利根川の少し手前、20分も歩けば茨城県に到達する、南栗橋駅に......。

恐怖すら感じるポスターに、X上では3万4000件以上のいいね(19日昼時点)のほか、こんな声が寄せられている。

「こういうのほんとに好き」 「終電で寝て起きて南栗橋だった恐怖はみんなに伝えられる」 「これを南栗橋で見た時点で手遅れなの大草原」

なぜ、こんな広告が掲示されることになったのだろうか? Jタウンネット記者は18日、まずは発見者のカーバルさんに話を聞いた。

「お酒との楽しい付き合い方を提案したい」

カーバルさんが広告を発見したのは14日の午後11時ごろのことだった。

「ユーモアがあり、非常に面白い広告だと感じました。埼玉県民は自虐が大好きですから、きっと南栗橋の方々もこの広告を見て周りの人に自虐ネタとして話したがるのでは無いかと思っており、非常に微笑ましい気持ちになっております」(カーバルさん)

広告を掲示したのは「よなよなエール」などを手掛けるヤッホーブルイング(本社:長野県軽井沢町)。記者は18日、同社の「#年末寝過ごし防止運動」プロジェクトリーダーの鈴木さおりさんにも話をきいた。

注目を集めた広告は、同社製品であるアルコール度数 0.7%のIPA「正気のサタン」の認知拡大を目的とした企画の一環。

お酒をつい飲み過ぎてしまいがちな忘年会のシーズンに向け、南栗橋駅をはじめ首都圏7つの〝終着駅〟で、寝過ごし防止を呼びかける全21種類のポスターを掲示する、という試みだ。

「寝過ごしてしまうほどお酒が好きで飲み過ぎてしまう方に、『正気のサタン』という微アルコール飲料の存在を知ってもらい、お酒との楽しい付き合い方を提案したいと考えました」(鈴木さん)

このポスターを「きっかけ」に

広告を掲示する終着駅は、WEBやSNSで「寝過ごし」「駅」といったワードで検索をかけ、取材記事や実際に寝過ごしてしまった人のコメントを見ながらリストアップしていった、と鈴木さん。

南栗橋駅もその内の一駅で、中でも特に寝過ごしコメントが多かったために掲載を検討。都心に広告を出すよりもコストが抑えられ、予算内で実施することができるという理由もあり、掲載場所に選んだという。

「終着駅候補はスタッフで下見に行き、広告が掲示されたときに駅の利用者の目につくかの確認をしています。南栗橋駅の広告掲載場所は特に目立つ場所だったのも決め手になりました」(鈴木さん)

SNS上での大きな反響に対しては、「素直にうれしい」と感じているという。

「このポスターをきっかけに、飲み過ぎによる寝過ごしに注意する人が増えることを期待しています。万が一、寝過ごしてこのポスターを目にすることになったとしても、『来年こそは寝過ごさないようにしよう』と、前向きな気持ちになっていただければ幸いです」(鈴木さん)

なお、来年以降も「正気のサタン」と絡めて似たような広告を掲示するかについては

「未定ですが、今年の反応を受けて、来年の年末の掲載も検討していきたいと思います」

とのことだ。

南栗橋駅での「#年末寝過ごし防止運動」広告の掲載期間は、12月3日~12月27日。寝過ごしてこの広告に出迎えてもらうことがないよう、お気をつけて。

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