【熊本市北区】植木町にある「菱形八幡宮」の空気感と樹齢700年超えの夫婦杉の存在が圧巻
熊本市北区の植木町の県道113号線を走っているときにとんでもない神社を見つけました。たまたま見つけた菱形八幡宮という神社。そこから湧き出るパワーは、パワースポットという言葉では言い表せない程。 その様子をお伝えしていきます。
場所は北区植木町円台寺
以前肥後ジャーナルでご紹介した【熊本市北区】ふしぎな菱形の池から、見えないだれかに案内されるように昔栄えた村の跡を見る~菱形の池・円台寺磨崖仏群・円台寺の石造笠塔婆~ | 肥後ジャーナル - 熊本の今をお届けするメディアサイト菱形の池や円台寺磨崖仏群のすぐそばです。この辺りはなんて見どころのある場所でしょうか!でも県内でもあまり知っている方は少ないかと思います。もったいない! 広い駐車場があります。
木々に覆われた神社が見えています。
そして、見上げると首が「ウッ!!!」となるほどのものすごい杉の木が迎えてくれます。
まるで鳥居を支えるようにして伸びている大きな杉の木。鳥居の足と全く同じ感覚で立っているこの風景は圧巻です。
菱形八幡宮は、八幡神出現の霊地として古史、旧記に記載されているとの事。 南北朝時代の「北畠親房」(きたばたけ ちかふさは、鎌倉時代後期から南北朝時代の公卿、歴史家)が記した「人皇正統記」に、欽明天皇(欽明天皇(きんめいてんのう、509年 - 571年5月24日、日本の第29代天皇)の御代に筑紫肥後の国の「菱形の池」に現れ↓
(菱形八幡宮から少し離れた場所にある菱形の池↑) 「我は人皇十六代誉ぬたの八幡丸と給う」と明記。 『菱形の池は当時この境内にあったものを現在地に移し奉ったとあり、杉の根元の石塔には「日本 最初 八幡宮 菱形の池」と明記してある。』
全国四千ある八幡宮発祥の地がここ菱形の池であるという事は誇りであり大切に後世に語り継がれる歴史である、との説明書きがありました。 前回伺った菱形の池って本当にすごい場所だったんですね。えらいこっっちゃ!!!ぜひぜひ足を運んで沢山の人に広めてくださいね。
とてもとても綺麗に整備された神社です。
調べてみると、熊本地震により、全壊したとのこと。裏山の巨石が落ちてきたそうです。
鳥居は足だけになり、社殿は崩壊したようです。
このものすごい杉は無事だったよう。
写真では凄さを全て伝えられないのが残念ですが、この杉の存在感は鳥肌モノ。
根本の力強さ。
あまりにも大きいその夫婦杉の樹齢は720年。高さは約54m。
そしてこの大きさにも関らず、マイケル・ジャクソンのダンスパフォーマンス「ゼロ・グラヴィティ」のような危うい角度が、前から見ると怖ささえ感じさせます。
熊本地震で全壊してからの再建という事でぴかぴかですが、命最優先とはいえ、この神社が全壊したときの住民の皆さんの落胆を想うと胸が痛みます。
しかし平成31年には再建が完了し、令和2年1月15日には、菱形八幡宮の例大祭が執り行われ、4年ぶりに子ども相撲も復活したとの事。
お正月の時期に伺ったので、綺麗な門松もありました。
熊本地震の際に巨石が落ちてきた裏側。
昔の祠もありました。
神社の裏側には、ぽっかりと口をあけた洞窟がありました。中には入れませんでしたが、ここの奥から水がでており、以前はここが菱形の池だったかと思われます。
震災の時、どどどーーーんとものすごい音がしてここから巨石が落ちてきたそう。
(写真 復興への歩み - 菱形八幡宮より) こちらの石です。巨石の写真が無かったので、復興への歩み - 菱形八幡宮こちらのサイトよりお借りしております。復興までの詳しい道のりが記載されておりますので、是非ご覧になってくださいませ。 この巨石は、横約4m、高さは約2m。動かせないので、そのまま祀ってあります。 震災での全壊は残念な事だったでしょうが、巨石がごろごろと道の方まで落ちてきていたら、人にも被害があったかもしれません。きっとこちらの神さまが境内までで止めてくださったのかなぁと思いました。
階段の上から見た夫婦杉と鳥居。
空気も、鳥居も杉も裏の洞窟も、全ての存在感がものすごいパワーを持ちます。
何枚でも何回でも写真を撮りたくなる神社。 私の住む街にもこんな神社があったら、きっと色んな人生の節目に足を運ぶだろうなと思いました。見ているというよりも、向こうから見られているような空気感があり、ここでは絶対にお行儀よくしなければという緊張感でピシっと背筋が伸びるようです。
この近くの円台寺磨崖仏群は熊本大震災の時の被害は少なかったようですが、その後、人のいたずらによって崩壊するという事件が起きております。 沢山の歴史が詰まった、小さな集落の宝を皆様とても大切にされておられます。 来た時よりも美しくを徹底して、観光をよろしくお願い致します。