Yahoo! JAPAN

冬のアジングの【ボウズ逃れ術】 回遊魚のアジは日によって釣果に差が出る傾向あり

TSURINEWS

アジングでヒット(提供:TSURINEWSライター井上海生)

アジは回遊魚で、日ムラが大きい。先週は釣れたのに今週はさっぱり釣れない、そんなことも珍しくないどころか、実にしばしばある。だから、なるべく釣り急ぐべきなのだ。日参しても「あれ?」と首をひねりたくなるほど完全な不在時もあり、気を抜けない。慎重にボウズ逃れの一手を持っていきたい。

実はよくある「アジ不在」

アジは群れで入ってくる魚で、同時に群れごと抜けていく。居着きの群れも一部残るが、よく釣れるときには基本的に「群れがいくつあるか」が釣果に影響する。筆者は、群れの数は、ほとんど感覚だけで把握する。表層にもいて、中層にもボトムにもいて、ほとんど入れ食い状態。サイズに最大10cmの違いがある。このような状況ならば、私は、「50ほどの群れがいる」と思う。50がマックスならば、渋くなってきたときには3くらいがミニマムだ。

見えアジは群れが多い証拠(提供:TSURINEWSライター井上海生)

しかし、その3すら残っていない日もある。昨日まで群れが50いたのに、今日は3もいない、いや一切アタリを得ることすらできない。この場合はすんなり「アジ不在」と見る。一週間後二週間後どうなるかはわからないが、「今日はアジがいないのだ」と割り切ることで、フィッシングプランがかわる。

筆者と同様に「ボウズだけは絶対にしない」とこだわるアングラーは、別の対象魚に切り替えよう。

ボウズ逃れにはまずメバル

アジングの時期とメバリングの時期は重なる。アジ不在ならば、まずはメバルを見てみよう。

一般にアジングはオープン(海の前方)に向かって投げるが、メバルは足元からだ。足元の表層。堤防や波止のキワに軽量リグを落として、スローリトリーブしよう。難なく反応が得られたりもする。

アジングロッドでもメバリング可能(提供:TSURINEWSライター井上海生)

メバルは向こうアワセでノセる魚なので、普段からアジをクワセでやっているアングラーならば、アジングタックルでもさほど苦労しないはずだ。

アジとメバルは、海中であまり同居したがらない。アジが大挙しているときにはその傾向が顕著で、アジが多すぎるとメバルは極端に壁ピタになるか底ベタになって食ってこなくなる。反対に、アジがいないと、キワはもちろん、わりとオープンまでうろうろ出て行ったりする。よって、アジングにやってきて不幸にしてアジ不在というときでも、むしろメバルは釣りやすい可能性もある。レンジは表層だ。

カサゴが最後の切り札

次なるボウズ逃れの策は、カサゴだ。アジがダメで、メバルがダメなら、カサゴだ。わりと早いうちにきてしまう、最後の切り札。もちろんタケノコメバルやカマスが釣れるなら別だが、全国どんな地域でもパターンを作って釣りやすい魚といえば、カサゴしかない。ボトムにワームを落として棒引きする。

しかしカサゴも釣れないこともよくある。というか、アジもメバルも反応しないときは、大体においてカサゴも簡単には返答してくれない。潮の条件が悪いか、海がプランクトン不足か酸素不足で、低活性なのだろう。ゆえに「あ、これメバルも釣れないかも」と感じたときには、なるべく早いうちにカサゴに切り替えたほうがいい。まだ潮が動いている時間ならば、ボウズ状態からの救出率が上がる。

手数を尽くしてカサゴを釣れ(提供:TSURINEWSライター井上海生)

釣り方はスローリトリーブに限らず、アジングと同様の軽量リグでボトムふわふわ、あるいはダーディングなど、カサゴの釣り方は多彩だ。ワームでダメでも、なぜかハードルアーには反応することも。

ニオイつきワーム、持っていく?

ボウズ逃れの基本として、「ニオイつきワーム」がある。集魚力が高く、どんな魚も1.2倍ほどクワセる。根本的に対策しておくなら、これを持っていかない手はない。転ばぬ先の杖というやつだ。そもそもアジだって釣りやすくなる。メバルもスカりにくい。カサゴもイソメ系のフォーミュラが大好きだ。

だが、ニオイつきワームは使い時が難しい。どんな魚も1.2倍釣りやすくなるなら最初から使えばいいのだが、なんとなくアングラーのプライドでファースト・オプションにはしたくないワームだ。メバリングに切り替えるタイミングで使い始めればいいのだが、メバルはニオイつきに反応がいい反面、警戒心が高いのですぐに見切る。かといって最後の最後まで使わないのはもったいない。アジ・無→メバル・無→カサゴ・渋い、と思ったタイミングで試してみれば、最終的に命を救ってくれるかもしれない。

<井上海生/TSURINEWSライター>

【関連記事】

おすすめの記事