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夏の「武庫川一文字」で大サバを狙う【大阪】粘りの釣行4回目で大サバ3匹キャッチ成功

TSURINEWS

武庫川一文字で仕留めた大サバ2匹(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

灼熱の2024年夏の武庫川一文字、大サバの数釣りを夢見て4回釣行したが、へっぽこ釣り師の筆者には高嶺の花なのか、何かと噛み合わずに釣れた大サバは3匹と釣果を伸ばせなかった。

大サバ狙い武庫川一文字釣行

回遊魚のメッカ武庫川一文字、春先は青物の長期間の回遊でルアーマン達が主役を飾ったが、梅雨が明けて夏になると獲物は入れ替わり、2024年も大サバ回遊の吉報が武庫川渡船のホームページに掲載された。

釣り場詳細(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

パレットを埋め尽くす大サバの二桁釣果も続出し、専らエサ釣りに勤しむ私(筆者)にも武庫川一文字の開幕戦がようやく訪れたと7月下旬、予約専用サイトにアクセスして釣行を決めた。

なお、武庫川一文字の詳細については、以前の投稿で紹介しているので、まだご覧になっていない方はそちらも参考にご覧いただきたい。

1回目の7月26日は空振り

大サバ狙いの初陣となった7月26日は、前日の釣果情報で二桁釣果が複数あがっていて、「※釣果欄は5~6匹の方がかなり多くなっていましたので、7匹からの記載とさせて頂きました。ご了承下さい。」と、期待感を持たせる一文まで添えられている活況ぶり。

「釣果は約束されたも同然」と、意気揚々で深夜に車を走らせ現地入りすると、駐車場の開門待ちの長い車列が既に発生していて、出遅れ感は否めない。

予約はしていたものの、私は2番船での出船となり、3番の船着き場で降りたものの、3番と4番の中間付近に釣り座を構えたことが大失敗、11時まで釣り続けてアタリはゼロの丸ボーズ。周りでも限られた人しか大サバを手に出来ず、4番方向に大サバの群れはほとんど回遊して来なかったようだ。

後で判ったことだが、この日の当たり釣り座は3番ではなく2番の船着き場付近と、たった1日で大サバの回遊状況が変わってしまっていた。

翌7月27日に辛うじて大サバ1匹

このままでは終われないと、陸に上がってから即、翌27日の乗船予約を入れた。この日も2番船での出船。前日の反省から2番の船着き場で降りると、西方向にかなり歩いて2番と3番の間に釣り座を構えた。

賑わう船着き場(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

釣り座を構えた時点で首に掛けたタオルは既に汗だく。普段以上に水分をこまめに補給しないと熱中症でダウンしかねない。持参した凍らせたお茶を惜しまず飲みながら釣り支度を整えた。

周りでは6時前からパラパラと大サバが上がり始めた。周りの広く薄くの釣れ具合の中で、私は取り残されてしまった。釣果がなく焦る私にようやく待望の1匹が訪れたのは8:10頃。中通しのフロートウキが急に横走りした。

大サバは向こうアワセがスタンダード。テンションを緩めにして竿先からの感触を捉えると、魚の強い引きが伝わってきた。間違いなく大サバだ。慎重にやりとりして、念には念を入れてのタモ入れを試み、見事大サバを手にした。

辛うじて大サバをキャッチ(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

エラからナイフを入れて首の骨まで切ってから海水バケツに頭から入れて血抜きをしている傍らで、魚が回っているうちに頑張らねばと釣り場に戻り投げサビキを沖向きに投じた。追釣を狙うと、8:30過ぎに再びウキが沈み込むアタリ。

同じように慎重に寄せてタモ入れを試みたところ、サビキ針がタモ網に引っかかってしまい、まごついている間に大サバが針から外れて逃げてしまった。へっぽこ釣り師丸出しの失態だ。結局1匹どまりの寂しい納竿となってしまった。

3度目の釣行は隣人トラブル未遂の丸ボーズ

3度目の釣行は8月10日。土曜日でもお盆のシーズンとあって訪れる釣り人の数は、意外や意外100人にも満たない拍子抜けの朝を迎えた。おかげで私は始発便の乗船が叶い、釣り座も選び放題と内心喜んでいたが、想定外の、いわば貰い事故にあってしまった。

船着き場4番付近に釣り座を構えたが、隣の釣り人のマナーの悪さのせいで、まともな釣りが出来ずにストレスだけが募る台無しの半日となってしまった。隣のその釣り人は、一人で大サバ狙いの投げサビキの複数の竿を出して、しかも置き竿にしていたから、潮の流れで私の目の前にウキが流れて来ても放ったらかし。

隣人トラブルは未遂で済んだものの、私はロクに自分の仕掛けを投じることが出来ずにストレスが募っていく。大サバの回遊も乏しく、結局またしても丸ボーズに終わってしまった。

置き竿はきちんと管理を(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

隣人のマナーの悪さを巡回に来た船長に訴えるも、船長が割って入って直接止めさせる事もできずに困り顔。TSURINEWSの読者の皆さんは、ルアーキャスティングにしてもエサ釣りにしても、自分のタックルは隣人に迷惑をかけないように責任をもって管理するようお願いしたい。

4度目の釣行でようやく釣りらしい釣りに

翌8月11日に4度目の釣行。私は始発便の乗船で4番の船着き場で降り、前日と同じような場所に釣り座を構え、準備に入る。

武庫川渡船は2番船以降ガラ空き(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

当日のタックルはクッションゴムを介した上下ダブルカゴ方式の投げサビキ仕掛け。上下ダブルカゴ方式なので重い仕掛けを沖向き10mから15mに投げ入れるための耐久性を考慮し、竿は投げ釣り用の竿に近い磯竿10号5.4mという特殊な竿を使用。

投げサビキタックルとトリック針に小魚ワーム

(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

ミチイト6号を巻いたスピニングリールをセットし、サビキは蓄光サビキ9号でハリス4号の太いものを選択したが、通常の6本針から3本針に切り落として、その代わりにカゴテンビン釣り仕掛け風にハリス5号のトリック針をテンビンの先に付けた。

このトリック針は大サバやデカアジへの訴求効果が高く、カゴテンビン釣り仕掛け風にすることで大サバの針掛かりと取り込みも良くなるメリットがある。

アクセントとして、小魚に似せた特殊なワームを2つだけ針に刺して、大サバへの訴求を高めた。ウキは長竿に複数のサビキ針を扱う中での糸絡みを防ぐため、20号の中通しフロートウキを用いた。

さらに、竿を終始手持ちにして釣り続けるのは疲労が募るので置き竿にするうえで、竿に尻手ロープを掛けるため、外向きに上るための梯子を活用し、私は伸縮ロープのフックを、片方はその梯子に、もう一方を竿尻に掛けて対処した。

置き竿の場合は尻手ロープ(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

当日の波止上は相変わらず朝から灼熱状態ではあったが、波風も弱く釣りやすいコンディション。前日とは違って隣の釣り人も1本の竿を丁寧に扱っていてマナーが良く、お互い周りの状況を見ながらの、ようやく釣りらしい釣りになった。

5:20頃の初ヒットは痛恨のバラシ

当日の午前中は10時過ぎの満潮に向けて上げ潮のコンディション。あとは大サバの回遊次第だ。すると5:20頃、フロートウキが一気にズボッと沈んだ。このアタリを待っていたと、慎重に巻き上げたものの海面近くで痛恨のバラシ。またしてもへっぽこ釣り師モードに突入かと気持ちは沈んでしまった。

6:30頃からの時合いで2匹を捕獲

近況は朝の時合いが短く、その間に大サバをしっかり拾えるかが勝負となっている。歓声が上がったのは6:30頃、4番船着き場の直下に釣り座を構えていたファミリーのお母さんが「やったやった!」とサバを仕留めた。しばし沈黙の後、その近くで釣り慣れた様子の人も続いて大サバを抜き上げた。

時合い到来と私も置き竿を手持ち管理に変えると、数分してフロートウキが一気にズボッと沈んだ。今度こそ仕留めるぞと、慎重を期して海面に寄せると、中のほうのサビキ針に掛かっていた。これではタモ網を使うと針が絡まってしまうので、さらに慎重を期してそろりと抜き上げに成功。

小サバと合わせてキャッチ(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

待望の1匹目の獲物は大切に下処理したいところだが、時合いは逃せないので写真もそこそこに、即エラにナイフを入れて海水バケツの中へ。血抜き後の下処理は後回しにして戦線復帰。7時過ぎに今度はフロートウキが勢いよく横走りしてヒットを確認。

竿さばきで横走りを制し、手前に寄せてそろりと抜き上げに成功。2匹目の大サバは35cmとサイズ的にはやや物足りなかったが、過去3回の釣行では叶わなかった2匹目の上乗せが出来た事の喜びのほうが上回った。

2本目のサバは34cm(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

全体的に回遊状況は渋く10時に納竿

8時の便で波止上の状況を見回りに来た船長が私に声をかけてくれた。前日にマナーの悪い釣り人の事を訴えた自分の事を覚えてくれていたようだ。

隣人に恵まれ2匹釣れたと報告すると「良かった。引き続き頑張ってや」と労ってくれた。一方でこれまでの波止全体の状況を聞くと「渋いね。アカンわ」と困り顔。私の2匹の釣果でも貴重な情報となったようだ。

結局その後は大サバの回遊はなく納竿。最終釣果は大サバ2匹となり、10時の便で波止を後にした。

4回の釣行で大サバは3匹と釣果を伸ばせなかったのは残念だったが、釣れた時の大サバの手応えは釣魚の中でも特筆もの。またチャンスが巡ってくれればいいなと、夕食のおかずとなった大サバを賞味しながら過去の釣行を振り返った。

釣果は夕食で賞味(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)

<伴野慶幸/TSURINEWSライター>

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