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あなたの人生、小冊子に その人の「輝き」記す、聞き書きボランティア

タウンニュース

これまでに作成した冊子を紹介する廣中さん

人にはその人だけの大切な物語がある―。人生を振り返り、その人が話したいことを、その人の話し言葉で冊子にする「聞き書きボランティア」という活動がある。県の講座の受講生が立ち上げた会「あしあと」では、9月にきらら鎌倉で養成講座を初開催。同会の廣中奈美さん(由比ガ浜在住)は、「『聞き書き人(びと)』が増えてくれたら」と話す。

聞き書きボランティアの取材は、インタビューのように質問を主とするものではない。人生を一から順を追って振り返る自分史とも異なる。話し手が「話したいこと」「残したいこと」を自由に語った内容を十数ページの小冊子にまとめあげるというものだ。

多くの人が語るのは、仕事や家事、育児、趣味など、自身の輝いていた時代や頑張ってきたこと。「誰にでも人生で『あの頃は』と語りたくなる時代がある。人に話すと良い思い出ってたくさん出てくるんですよ」と廣中さんはほほ笑む。

話し言葉で書くのが大きな特徴だ。例えば、「こんにちは。何でも聞いていいよ。まずはどこで生まれたか教えてくださいって?」といった具合だ。「ははは」といった笑い声を入れることもある。「家族や友人は、ご本人の声を思い浮かべながら読める。案外自分の人生って家族に語ったことがない人も少なくないので、冊子を読んで『若い頃こんなことやってたんだ』『全然知らなかった』なんて声もある」(廣中さん)

9月に養成講座

2016年に神奈川県の養成講座に第1期生として参加した廣中さん。受講生仲間と湘南エリアで会を立ち上げようとしたが、人が集まらず、しばらくは仲間と協力し、ボランティアを続けた。

賛同者が5人に増え、22年12月に会を発足。昨年は活動のPRに励み、今年、ようやく鎌倉での講座開催にこぎつけた。

講座は、きらら鎌倉4階で9月2日(月)と9日(月)の午前9時30分から3時間。初回は聞き書きの紹介と練習。2回目はゲストを招いての実践。受講料は、2日間で2千円。先着20人(8月18日(日)締切)。「ボランティア希望者だけでなく、個人的に家族のことを残したい方でも大丈夫。まとめあげる大変さはあるけれど、とても喜ばれますよ」と廣中さん。(問)【携帯電話】090・3877・9923、または【メール】keicho-kikikaki@outlook.jp

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