広島 観光30選! 外せない王道スポットから離島・歴史的スポットまでを網羅
広島は魅力的な観光スポットでいっぱい。広島に行くならひとまず押さえておきたいスポットをまとめました。広島市、福山市、廿日市市、尾道市、呉市、大竹市、竹原市、江田島市と市ごとの主要スポットで紹介しているので、旅行の際にぜひ参考にしてみてください!
広島市
広島平和記念資料館(平和記念公園)
市内にある広島平和記念資料館は、1945年8月6日に落とされた原子爆弾の被害を世界中に伝え、「核兵器廃絶」と「世界恒久平和の実現」を目指し、1955年に開館しました。
館内には、被爆者の遺品や被爆の惨状をおさめた写真や資料を展示。広島が被爆した前後の歩みや核時代の状況などについて紹介しています。
また、被爆者による被爆体験講話会や原爆に関する映画の上映会などもおこなわれます。
原爆ドーム(平和記念公園)
広島平和記念資料館と並び、広島における原爆の被害や戦争の悲惨さを残す建物が「原爆ドーム」です。
元々は大正4年に建てられた「広島県物産陳列館」という建物で、県内の物産品を販売したり、展覧会や博覧会をおこなう場所でした。そして1945年、原爆が南東約160m、高度約600mの場所で落ちたことにより大破。なんとか残った建物の残骸を指し、市民は「原爆ドーム」と呼ぶようになったそうです。
原爆の壮絶さを伝える場所として数回の保存工事がおこなわれた同施設は、1996年には世界文化遺産に登録されました。
広島城
1589年に毛利輝元によって築城された広島城。時が流れて明治時代以降も建物は残っていましたが、1945年に落とされた原爆によって焼失してしまいました。
その後1958年に天守閣、1994年には平櫓、多聞櫓、太鼓櫓が再建され、二の丸が復活しました。現在では博物館も開館し、資料や模型などを使って広島の歴史を紹介。
さらに、年間を通して企画展や茶会、演奏会などのイベントもおこなわれています。また、表御門や御門橋、桜の池跡、石垣など、当時の歴史に触れられるような見どころを巡るのも楽しいはず。
広島本通商店街
「本通り」の愛称で知られる広島本通商店街は、広島市の中心に位置する商店街です。
江戸時代は西国街道の一部で、現在も路面には「西国街道」「革屋町」など9個の石板が埋め込まれており、歴史に触れることができます。東西約577mの長さで、道幅は9~11m。
雑貨やファッション、生活用品、文具、飲食店など200店舗以上が集まり、1日で約10万人が訪れるという広島だけでなく中国地方でも有名な商店街となっています。
ひろしま美術館
広島市中央公園内にある「ひろしま美術館」。1978年、広島銀行の創業100周年を記念し建てられました。
平和への祈りをこめて「愛とやすらぎのために」をコンセプトにしており、ミレーやモネ、ルノワール、マティス、シャガールなどのフランス近代絵画、黒田清輝や浅井忠、藤島武二などの日本近代洋画、竹内栖鳳や横山大観などの日本画が所蔵されています。
それらのコレクションの中から約80点が常設展示されるほか、年に数回特別展の開催もありますよ。
おりづるタワー
原爆ドームの近くにあるおりづるタワーは、「世界文化遺産と共存し得る建物」をコンセプトに、原爆ドームとの調和を意識し建てられました。
タワー内にある「おりづるの壁」には、世界中から集まる平和への想いや祈りが寄せられています。また屋上展望台では平和記念公園・原爆ドームと晴れた日には宮島の弥山の、2つの世界遺産を眺めることも可能。
さらに広島ならではのお土産を購入できる物産館や、広島産の果物をふんだんに使ったドリンクやスイーツが楽しめるカフェも併設されています。
山城展望台
戦国時代の武将・毛利元就が活躍していた頃の「山城」を、時代考証を重ねた上で再現した展望台です。
展望台からは、広島の街や瀬戸内海、宮島までを見渡すことができます。展望台には本丸や二の丸、三の丸、番小屋、櫓門、冠木門、柵などを設け、中世の山城を再現しています。
また、展望台まではモノレール「ぶんぶん丸」でアクセスすることができ、車内からも広島の美しい景色を味わうことができます。
縮景園
1620年、浅野藩主の別邸の庭園として築成された「縮景園」。茶人としても知られている浅野藩家老・上田宗箇が手がけ、中国の景勝地「西湖」を模して造られたとされています。
庭の中に「山川の景」「京洛の態」「深山の致」を縮景(景色を縮小し、再現すること)していることから、「縮景園」と名付けられました。美しい庭園を一目見ようと国内外から多くの人が訪れ、広島サミットが開催された際は首脳のパートナーも訪問。お茶会をはじめ、さまざまな行事がおこなわれています。
お好み村
広島といえばお好み焼きで知られていますが、広島市中央区新天地にある「お好み村」は、お好み焼き屋が23店舗も集うスポットです。
お好み村の前身は、かつて「新天地広場」に集っていた屋台の数々。そこから「お好み村」として複数のお店が入ったプレハブ風の店舗として生まれ変わり、1992年には現在の高層ビルに移転しました。
さまざまなお店の良さが出たお好み焼きを食べ比べできるだけでなく、お好み焼きの材料や特製のソースも販売されているので、自宅でも美味しいお好み焼きを食べたくなった人も満足して帰宅できるはず。
広島護国神社
広島護国神社は、明治時代のはじまりである1868年に建立されました。
明治維新の際、戊辰戦争で戦死した高間省三命以下七十八柱を水草霊社に奉祀したのが創建です。そして、それ以降に戦争や事変によって犠牲になった人々の神霊を祀る場所として市民から知られるように。
また、広島市民が多く集う初詣の地としても知られ、広島カープの選手たちが必勝祈願のために参拝する場としても有名です。
広島東照宮
徳川家康公を御祭神として、1648年に建立された広島東照宮。当時広島藩主だった浅野光晟公によって、広島城の鬼門(北東)の方向に当たる二葉山の山麓に造営されたという歴史をもちます。
その社殿はかつて「二葉山山麓に位置し、観望の美麗なるは、毛利氏広島に築城以来、第一のもの」と伝えられるほど美しいものでしたが、1945年に落とされた原爆により焼失してしまいました。
現在の社殿は1965年、家康公薨去後350年祭を記念して再建。また被爆による焼失をまぬがれた、唐門・翼廊、御供所、手水舎といった建物は市の重要文化財に指定されています。
福山市
神勝寺
神勝寺は、1965年に造船所メーカー「常石造船」の2代目社長・神原秀夫氏が、益州宗進禅師を招き建立した臨済宗建仁寺派の寺院。名前は秀夫氏の父・勝太郎氏から名づけられており、ご本尊は弥勒菩薩です。
供養の場であるだけでなく、「禅と茶道」を基本に国内外の人々を広く受け入れ、くつろぎの場として愛されています。
境内には禅堂(大徹堂)や写経道場(非佛堂)があり、申し込みは必要ですが坐禅や写経の体験が可能。また秋になると紅葉が美しく、ライトアップを楽しむこともできます。
福山城
福山市にある福山城は、徳川家康のいとこである水野勝成が備後10万石の領主として領地に入った際に築城しました。
城内には、天守、月見櫓、御湯殿といったさまざまな建造物があります。そのなかでも、伏見櫓と筋鉄御門は築城にあたって将軍・徳川秀忠から拝領したもの。現在では国の重要文化財にも指定されるほど貴重なものです。
新幹線のホームから眺めることもできる、全国的にも珍しいお城としても知られています。また、近辺にある「福山城博物館」では歴代藩主やお城の歴史を辿ることができる展示が並びます。
鞆の浦
福山市でも、瀬戸内海沿岸の中央あたりにある「鞆の浦」。日本でも最初に国立公園として指定された景勝地です。
江戸時代には船の寄港地としても活躍し、朝鮮通信使が寄港していたという歴史的な場所でもあります。交易で栄えた港ということもあり、周辺には旧跡や遺構も残っています。
古くは万葉集に詠まれたこともある風情ある場所であり、近年ではジブリ映画『崖の上のポニョ』の舞台のモデルになったとされるほか、映画やドラマのロケ地としても知られています。
仙酔島
仙酔島は、福山市の鞆の浦から船を5分ほど走らせた場所に浮かぶ無人島です。
仙酔島には仙人が住んでいたという伝説が残されており、「仙人が酔う程に美しい島」というのが島の名前の由来と伝えられています。
また、海岸線沿いには青・赤・黄・白・黒の5色の岩が200m以上続いている「五色岩」というスポットも。宿泊施設、海水浴場、キャンプ場といったアクティビティが楽しめるスポットにくわえ、ハイキングコースもあるので自然に浸りながら遊ぶことも可能です。
廿日市市
速谷神社
廿日市市にある「速谷神社」は、はっきりした創建の日は分かっていませんが、1800年以上の歴史をもつ、安芸国では最も古いとされる神社です。古代に安芸国を開いたとされる「飽速玉男命」を祀っており、山陽道八ヶ国でも最高の神格を誇る神社です。
また、畿内と九州を結び、重要な街道だった「山陽道」に位置していたこともあり、昔から「山陽道の守護神」としても親しまれていました。九州に向かおうとする旅人たちが旅の安全を祈願したという言い伝えが残っており、現在でも交通安全をつかさどる神社として、多くの人々が訪れます。
宮島水族館
世界遺産の宮島にある宮島水族館。2011年にリニューアルがおこなわれました。景観に配慮した、珍しい瓦屋根の和風建築の外観が特徴的です。
「いやし」と「ふれあい」を基本理念としており、海の生きものを身近に感じられる体感型の水族館がコンセプト。展示されている生き物は380種15,000点以上となっており、本館は10のゾーンで分けられています。
さらに海獣エリアはペンギンやアザラシ、トド、コツメカワウソといったキュートな動物たちが暮らしていますよ。また「ライブプール」では、アシカライブが開催され、ショーを楽しむことができます。
厳島神社
厳島(宮島)にあり広島でも有名な観光地「厳島神社」は、593年に創建されたと伝えられる歴史ある神社です。「神を斎(いつ)き祀(まつ)る島」という語源があり、古来より島全体が神として信仰されてきました。
市杵島姫命、田心姫命、湍津姫命の3柱を祭神として祀っており、皇室の安泰、国家鎮護、海上の守護神として古くから信仰されています。
海の上に神社が立つ神秘的な風景は国内外問わず多くの観光客を魅了し、松島・天橋立と並び日本三景「安芸の宮島」として知られています。
平家の世から室町時代、江戸時代など、それぞれの時代で愛された厳島神社は、1996年に世界遺産にも登録されました。日本最大級の本殿はもちろん、堂々とした大鳥居、潮の満ち引きによって変わる景観と、一度は訪れてみたいスポットといえるでしょう。
宮浜温泉
宮島温泉は日本三景の一つとして数えられる、宮島をのぞむ浜辺の上にある温泉。瀬戸内海を眺められる、景色のいい温泉地となっています。
ラドンを豊富に含む天然温泉が自慢で、神経痛、筋肉痛、冷え性、疲労回復、痛風などに効能があるのだとか。
宮島に最も近い温泉街となっており、原爆ドームや平和記念公園、宮島・厳島神社といった有名スポットに赴くための温泉地としても観光客から人気があります。温泉街には純日本風の旅館、ペンション、現代風の旅館とさまざまな宿が並び、日帰り入浴ができる温泉施設もありますよ。
弥山
宮島でも最高峰の山「弥山」。標高は535mで、ロープウェイでもアクセスできる山頂からは瀬戸内海、四国連山などの景観をのぞむことができます。
806年に弘法大師が開基したと伝えられており、島全体が神聖視されている宮島のなかで、弥山も信仰の対象とされています。
さらに、山内には国の天然記念物に指定されている「弥山原生林」や山頂付近に集まる巨石・奇石など神秘的なスポットも有名で、パワースポットとしても親しまれているとか。原生林には南方系から針葉樹、また原始的植物が自然のまま残っており、さまざまな種類の植物が生息しています。
尾道市
千光寺
尾道市にある千光寺は、標高140mの「大宝山」の中腹に位置します。806年、弘法大師の開基で、平安時代の武将・多田満仲公が再び復活させたと伝えられています。
本堂は赤い外観が特徴的で、珍しい舞台造りの構造となっており、別名「赤堂」とも呼ばれています。千手観世音菩薩、須弥壇、不動明王、毘沙門天、地蔵菩薩といった寺宝が収蔵されており、御開帳の際にしか見ることができない寺宝も。
お寺がある場所からは尾道港を一望することができ、瀬戸内海や尾道市内の風景、夜には尾道水道周辺の景色も眺められます。
瀬戸内しまなみ海道
瀬戸内しまなみ海道は、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ全長約60kmの道。海や島、橋のコントラストを眺められる絶景スポットです。
海道自体は自動車専用道路ですが、新尾道大橋以外の各橋には自転車や歩行者用の道路も設けられています。なかでも「サイクリングロード」は日本初となる海峡を横断できる自転車道としてサイクリストの聖地としても知られています。
さらに宿泊施設を備えたサイクリングターミナル「サンライズ糸山」などが設置されているほか、レンタサイクルや電動アシスト自転車を各ターミナルで乗り捨てできるサービスなども実施されているので、サイクリングを楽しみたい人にとってはぴったりのエリアです。
耕三寺/耕三寺博物館
耕三寺は大阪の元実業家・耕三寺耕三氏が、母の菩提寺として建立した浄土真宗本願寺派のお寺です。
堂塔は国宝建造物を手本として建てられたものとなっており、内15棟は国登録有形文化財に指定されています。境内3カ所にある宝殿には、国の重要文化財も展示されています。
さらに1953年に設立された耕三寺博物館は、耕三寺家の美術コレクションを公開するために国の登録博物館として開館されました。仏教美術、茶道美術、近代美術など、さまざまな収蔵品を公開しており、お寺だけでなく風流なコレクションも楽しむことができます。
現代美術の大理石庭園「未来心の丘」も見どころのひとつ。
呉市
大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)
日本一の海軍工廠の街として栄えた過去を持つ広島県呉市。そんな呉市にある大和ミュージアムは、あの戦艦「大和」を建造した軍港や呉の歴史や造船、製鋼を始めとした科学技術を展示で紹介しています。
館内には、戦艦「大和」を10分の1スケールで再現した巨大模型が展示されており、その構造や外観を見学することが可能。船をつくる技術を体験できる展示室や、「零式艦上戦闘機六二型」などの貴重な実物資料を展示した大型資料展示室もあり、呉の技術を通して平和の大切さを学べる施設となっています。
また、サイエンスショーや工作教室といったイベントも定期的におこなわれているので、親子連れでも過ごすことができるスポットです。
海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)
海上自衛隊呉史料館は呉市にある史料館です。日本で初めて実物の巨大潜水艦を陸上展示する施設となっており、その外観から「てつのくじら館」という愛称で呼ばれています。
そんな同館には、潜水艦の発展と現況や掃海艇の戦績と活躍に関する資料や本物の掃海具など、貴重な資料が展示されています。
また、陸揚げされた実物の巨大潜水艦に乗ることも可能。内部は艦長室や士官室といった艦内生活の一部が再現されており、潜水中の環境を体験することもできます。
県民の浜
県民の浜とは、呉市蒲刈町にある海浜です。砂浜は400mに渡って広がっており、美しい景色をのぞめます。
その景色は、「日本の渚百選」「日本の水浴場55選」「日本の快水浴場百選」にも認定されるほど。
砂浜には桟敷席やビーチハウス、シャワー、売店といった設備も備え付けられており、夏のレジャー施設として活躍します。さらに近辺には温泉を備えたリゾートホテルもあり、天体観測やマリンスポーツ、バーベキューなどのアクティビティも楽しめます。
大竹市
下瀬美術館
2023年3月に開館した下瀬美術館。広島市に本社がある企業・丸井産業の創業60周年をきっかけに、2018年より構想が練られていました。
同社の代表取締役である下瀬ゆみ子氏が先代で創業者である下瀬福衛氏・下瀬静子両氏より受け継いだコレクションを保存、公開しています。国内外の美術工芸品を収集・保存するほか、調査研究や展覧会なども企画。
そのコレクションにくわえ、美術館自体のデザインも見どころのひとつ。色とりどりのカラーガラスで形成された外観と、その向こうにのぞむ瀬戸内海という美しい景色を眺められます。
竹原市
たけはら町並み保存地区
たけはら町並み保存地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されているエリアです。
同地区がある竹原市は、平安時代に京都・下鴨神社の荘園として知られており、「安芸の小京都」という別名もあります。江戸時代は塩を作る地として発展し、大変栄えたのだとか。
その時代を感じられるような家や通りが保存されている同地区では、レトロな雰囲気を味わうことができます。また竹原は「竹」も有名で、竹細工作りの体験も実施されています。
大久野島
中国地方にいくつかある島のなかでも周囲約4kmと小さな大久野島は、別名「ウサギ島」と呼ばれています。その理由は、島内に約500~600羽ものうさぎが暮らしているためです。
かつて陸軍の毒ガス工場があった大久野島は、近年まで「地図から消された島」としてその存在を隠されていました。また、その際にわずかにいた島民たちも退去させられたという歴史があります。
現在ではかわいらしいウサギと触れ合える場所として観光客から人気を集める一方、そういった歴史を知ることができる資料館や研究所跡は平和学習の場としても知られています。
江田島市
江田島
広島湾に浮かぶ島・江田島は、瀬戸内では4番目に大きい島。瀬戸内海に面しているため、ダイビングやカヌーといったマリンスポーツが楽しめます。
そんな自然豊かで穏やかな島ですが、かつては広島湾を防衛するため、旧海軍や旧陸軍の施設が置かれていました。現在でもその遺跡が残されており、旧陸軍の海上挺進戦隊の慰霊碑などが設置されています。
天狗岩や茶臼山、陀峯山といった自然が織りなす名所も魅力的ですが、そういった戦争の跡を感じられるスポットで平和を見つめ直すこともおすすめです。
瀬戸内海をのぞみ緑にも囲まれる広島は、自然を感じられる観光スポットが魅力的です。さらに、原爆ドームや大和ミュージアムといった歴史を学べるスポットもあるため、見どころがたくさん。今回の記事を参考に、ぜひ旅の計画を立ててみてくださいね。