新春特別インタビュー EXILE結成時の一員「決めたら、ブレずに進む」 栄区 西本郷小卒 MAKIDAIさん
MAKIDAIさんは西本郷小学校を卒業後に中学1年生までを西本郷中学校、2年生からは川崎市の宮前平中学校で過ごした。小学生の時は父親がコーチを務める笠間ジャガーズで野球に打ち込み、自身を「活発な子どもだった」と振り返る。
ダンスを始めたのは中学生の時。きっかけはダンスグループのZOOが出演していたオーディション番組だった。そこで同い年の少年が踊る姿を見て感銘を受けたという。
踊る喜びに触れる
その後、野球部に所属しながらも独学でダンスを学び始めた。「当時は情報の少ないジャンルだった。ステップやスタイルを調べ、吸収するのが楽しかった」と微笑む。中学3年の学内イベントで初めて人前でダンスを披露。
当時のことをこう語る。「他の出し物は時代的なこともあり、バンド演奏が多くて、ダンスは新鮮だったと思う。皆が驚いているの見て、改めて魅力に気づいた。自分の中で『これだ!』と思った瞬間であり、この時の衝動と経験が自分の核になっている」
高校入学後は、ZOOのメンバーで現在はEXILEをはじめ多くのグループが所属する「LDHJAPAN」の代表取締役会長のHIROが講師を務めていたダンススクールに所属。本格的に始めた。
ダンサー目指し渡米
「これまで途中で道を変えたくなっても、最後までやりきるようにしてきた」と、自身のこだわりを明かす。
高校生の時、ダンスを学ぶために渡米する仲間を見て、海外での挑戦を考えたことも。しかし「行きたいとは思ったけど、プロという形が自分の中でまだ漠然としている」と考え、日本でダンスを続けながら進学。
大学は3年生へ進級する進級条件を満たしたうえで両親を説得し、中退後にニューヨークへ。語学学校に通いながら、テクニックを磨いた。「理解してくれた、両親には感謝している」と背筋を伸ばし、「『進級できないから渡米する』という状況にしたくなかった。一度決めたら、やり切る」を徹底してきた信条を示す。
無償の愛が思い出
栄区での思い出は、中学校野球部での経験。1年生の時、川崎市への転居が決まり、それを監督へ伝えたところ、練習がいきなり厳しくなったように感じた。MAKIDAIさんは戸惑いながらも、食らいついた。そんな日々が続き、迎えた引越しの日。練習終了後に監督に呼び止められ、「これでどこに行っても大丈夫だね」と優しく声をかけられた。これに対して「『頑張った経験が次につながる』という姿勢で向き合ってくれた。無償の愛を感じた」と監督の思いに触れた際の心境を吐露する。
2015年、大晦日にEXILEのパフォーマーを勇退。所属するクリエイティブ・ユニット「PKCZ®」の活動を本格化していった。LDHグループのダンススクールでは後進の育成にも注力。「ダンスと音楽、どちらも子どもたちに楽しんでもらいたい」と微笑む。
「これからもダンスをする全ての子どもたちの未来に向けて、自分の経験を生かしていきたい」と熱く抱負を語った。