蓮舫前議員にカネを強要し捕まった男の素性 都知事選の演説聞いて会社への“逆恨み再燃”
「その声」を聞いた瞬間、ふつふつと怒りがこみ上げてきたようだ。
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昨夏の東京都知事選に立候補した蓮舫前参院議員(57)の選挙事務所に金銭を要求する手紙を送ったとして、仙台市の無職、大浦康宏容疑者(52)が4日、強要未遂の疑いで警視庁捜査1課に逮捕された。
大浦容疑者は昨年6月下旬ごろ、<公職選挙法違反の証拠を数点握っております。赤レターパックに100万円封入し、下記住所に送ってください。送らない場合は、演説スケジュールの計画を察知しております。7月5日の街頭演説で安倍首相を思い出すようなことがあるかもしれません>などと記した封書を東京・中野区の蓮舫氏の選挙事務所に送りつけ、金銭の支払いを要求した。
手紙には大浦容疑者とは別の男性の氏名と住所が記されていた。大浦容疑者がその男性とトラブルを起こしていたことから、関与が浮上。今年1月に家宅捜索を受け、逃げ切れないと覚悟したのだろう。今月3日、自ら宮城県警に出頭してきた。
ターゲットにされた蓮舫氏は旧民主党政権時代の2009年、ムダな予算や事業を洗い出す「事業仕分け」を担当。世界一の性能を目指す国産スーパーコンピューター「京」の開発費を巡り、「2位じゃダメなんでしょうか」と、舌鋒鋭く官僚に詰め寄る姿が話題になった。
動機について大浦容疑者は「当時、勤めていた会社が『事業仕分け』の対象となり、不本意な異動をさせられ、人間関係がうまくいかなくなった。知事選の演説を聞いて怒りを思い出した」と供述しているそうだが、逆恨みもいいところだ。
蓮舫氏の事務所には同時期、「支援者の誰かがけがをするかもしれない」「街頭演説で派手な花火が上がる」と書かれた手紙も届いていた。
「大浦さんが勤務していた会社は、官公庁からの発注を受け、施工管理、維持管理、用地関係などの建設業務を担っていた。会社が仕分けによって業務を縮小し、異動になった大浦さんはその後、会社を辞め、土地家屋調査士の仕事を始めた。仙台で一戸建て住宅を購入し、家族とは仲良く、幸せそうな生活を送っていた。趣味はガンプラとツーリングで、バイク歴は20年以上になります」(知人)
自身のものとみられるSNSでは<うちは子供をほめて育てることにしています。「あいさつできてえらいね」「生まれてきてくれてありがとう」「学校で勉強してくれてありがとう」 子供にも親にも周りの人にも素直に感謝できる生き方をすることにしました>と書き込んでいた。
まるで「とばっちりを受けた」と言わんばかりだが、すべての人に感謝できる生き方を目指すのではなかったのか。