人間は植物が近くにないと不調になる!?【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】
人間は植物が近くにないと不調になる
人にとって植物は栄養であり薬でもある
この章では漢方薬がデトックスに有用なことを紹介します。2章でも触れたように漢方薬の原料は「生薬」です。その多くは植物由来のものであり、私たちは昔から植物の持つ薬効を体の毒出しや修復などに生かしてきました。
このような植物と人間の関わりは漢方だけにとどまりません。植物は人間が吐き出す二酸化炭素を使って光合成を行い生育し、その見返りに光合成で生じる酸素をもたらしてくれます。
また、たんぱく質を摂取した人間の排泄物には窒素が含まれますが、じつは植物にとって窒素はしもごえ重要な栄養源。日本で下肥を農作物の肥料としていたのはこのためです。
地球上に先に生まれた植物の生態に合わせて、人間がお互いを利用しつつ生かし合えるよう進化した結果、理想的で巧みな「共生・循環システム」が出来上がったのでしょう。私は「人は緑(自然)から離れる(時間も距離も)ほど、病気になりやすい」と考えています。もともと人間は山や森、海と同調したときに心が整い、落ち着くものなのです。
私はこれを「緑の医学」と呼んでいますが、漢方も植物を介して大地や太陽のエネルギーを取り入れるわけですから、自然の中に身を置くことと同じ効果が得られるわけです。この後の漢方活用のアイデアなどをぜひ実践してみてください。
人間は植物がないと生きていけない
酸素や食べ物となる植物がないと人は生きていけません。植物も人が出す二酸化炭素や窒素を吸収し、栄養源に変えています。
お互いに利用し合う循環のシステムがある
体の毒出しと修復に植物という薬を使っている
薬のない時代に人々は植物の力を借り、自然治癒力で病気や傷を治してきました。現代でも、植物の力で多くの不調を改善することは可能です。
漢方
料理にスパイスを使えば、食べながら毒出しできる
アロマ
香りは直接脳の中枢神経に届くので、街にいながら自然を取り入れることができる
野菜
土中にある必須ミネラルを体内にとり込むことができる
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話 』著:加藤 雅俊