氷で勝負!毎日でも食べたくなるかき氷 防府市「氷屋さんのかき氷」
今年の夏も連日猛暑が続いていますね。体もうだるような厳しい暑さの時こそ味わいたいのが、かき氷!口に入れた瞬間、スーッと体を冷やしてくれますよね。
今回は、流行りの“映える高級なかき氷”とは一線を画す、氷屋さんが昔ながらの技術で丁寧につくった“氷の質”で勝負するかき氷屋さんをご紹介します!
夏限定でオープンするかき氷屋さん
こちらが「氷屋さんのかき氷」(山口県防府市三田尻1丁目3ー34)の店舗です。
夏の青空に「氷」の文字が映えます!毎年5月3日から9月最後の日曜日まで(今年は9月28日まで)の5か月間、夏期限定でオープンしています。地元の人はもちろん市内外からも多くのお客が訪れ、土日には行列ができるほど人気のかき氷屋さんです。
かき氷は、カウンター越しに注文するスタイル。基本的にはテイクアウトとなりますが、ベンチがあるので、お子さんや年配の方も座ってかき氷を味わうことができますよ。
職人こだわりの氷を使用
こちらのかき氷は、店名の通り、氷屋さんがつくる「上質な氷」を味わうことができます!氷は、店舗に隣接した創業70年をこえる「朝日製氷」の工場で作られています。
夏は繁忙期のため、工場の取材はできませんでしたが、タイミング良く氷をカットしている風景を撮影させていただくことができました!
驚くのは、氷の透明度!!
こちらの氷は、なんと48時間以上かけて作り上げていくとのこと。凍らせた氷の中心部に集まる不純物を繰り返し取り除くことで、硬くて溶けにくく透明度の高い氷が出来上がるんだそう。長年、この三田尻の地で氷を作り続けてきたことから「三田尻純氷」と名付けています。
角氷からクラッシュ氷まで販売しているそうで、不純物もなく溶けにくい氷は飲み物の味を邪魔することがないそう。防府市内の飲食店はもちろん、個人向けにも販売しているので、自宅でもこの純氷とともにお酒などを楽しむことができます。
ちなみに、朝日製氷のInstagram(@asahi.seihyou)で製造工程を動画で紹介しているのですが、こんなふうに作られているのかと思うと同時に、見ているだけでも少し涼を感じることができました(笑)ぜひ一度見てみてください!
種類豊富!毎日食べたくなるかき氷
丁寧に手間暇かけて作られた職人こだわりの純氷で味わう「氷屋さんのかき氷」は、まさに氷で勝負!のシンプルなかき氷です。
かき氷 250円(写真はミルクかけで+50円)
シロップがかかっただけの昔ながらのかき氷。
なんと、そのお値段は1杯250円!ミルクをかけてもプラス50円と、物価高のこの時代に毎日でも通えそうなお値段。氷屋さんだからこそ実現できる価格です!
ひと口含むと、フワフワの氷が優しく口の中で溶けて、ひんやりとした清涼感が体にスーッと染み入ってきます。シロップの味で楽しむ今までのかき氷とは違い、氷ってこんなに美味しいんだ!とちょっと感動しました。ただ体を冷やすだけでなく、ちょっと味わいながらいただきたいかき氷です。とはいえ、厳しい日差しの下でどんどん溶けていくので、暑さに負けじと美味しいうちにいただきました(笑)
ちなみに、不純物を取り除いた氷をキレッキレの刃で削ることで、雪解けのような舌触りになり、ゆっくり口の中で溶けることから頭も痛くなりにくいのだそう。お客さんからも、キーンと痛くならないと喜ばれるそうです。
毎日通えそうなのは、お値段だけではありません。シロップの種類も豊富なんです!
なんとその数、33種類!シロップって、こんなにもバラエティに富んでいたのかと驚くほど。日頃、私たちがお祭りの屋台などで見るシロップってほんの一部だったんですね。
メニュー表を見ても、どの味にしようか迷うほどです。
小さいお子さんでも味がわかりやすいよう、イラストで描かれたメニューも掲示されています。子どもの目線の高さなので、小さいお子さんも見やすく選ぶ楽しさも味わえます。
33種類もあるシロップの中でも一番人気は、こちら。
やはり、定番の「いちご」です!これだけ種類があっても、不動の一番人気なんだそう。まず1杯めはいちごを注文し、次回からは違うシロップを選ぶお客さんも多いようです。
続いて、子どもたちに人気なのは、こちら。
その名も、「ドラキュラ」味のかき氷。不気味な印象の黒っぽいシロップがかかっていて、何の味がするんだろう?と謎のかき氷です・・・。
もう一つ、気になる味わいがこちら。
こちらは、「エイリアン」。かき氷にエイリアン!?と、これまた未知との遭遇です(笑)言われなければ、抹茶味にも見えますが、味は全く違いましたよ!ドラキュラとエイリアン、ぜひ、ご自身でその味を確かめてみてくださいね!
そして、今年は新しいメニューも加わりました!
ファンが増えつつある「パワーエナジー」です。その味わいはまさにパワーエナジー!うだるような暑さにパワーチャージしたい方にオススメです。
この他にも、「イナズマジンジャー」や「巨峰&ベリー」、女の子に人気の「プリンセス」味なども加わっています。
メニューは、定番ものから「これ何?」って思う味まで、とにかく幅広いラインナップ。この夏、全ての味を制覇したいという方にピッタリの企画も開催中です!
夏休み期間中、参加費500円でスタンプカードを購入し、全種類のかき氷を食べつくそう!という企画を開催しています!かき氷は通常通りの料金となりますが、全種類制覇できれば「かき氷5杯分」または「オリジナルトートバック」と交換できるという特典があるので、この夏休みに全種類食べてみたい!という方にはオススメですよ♪1日何杯食べても、カードはお友達やご家族と共有してもOK!ぜひ、挑戦してみてください!
そして、氷の美味しさと種類の豊富さのほかに、もう一つ驚いたのが、提供時間の速さ!
店長の松野さんは、この時期、平日の午前中は朝日製氷の事務仕事をし、午後からは、たった1人でかき氷を作る日々を送ります。平日でも次々に注文が入ってくるのですが、カップを持つ左手でスリ機から削られてくる氷を受け、右手でシロップを注ぐという職人技でかき氷を仕上げていきます。あまりの速さにこっそり時間を計ってみたところ、会計後からわずか1分ちょっとでかき氷1杯を仕上げて提供するという早業でした!
土日は行列ができるため、アルバイトのスタッフさんも入られるそうですが、ぜひ、そのかき氷が出来上がる工程もカウンター越しに見学してみると楽しいですよ♪
地域に根差し、愛されるかき氷屋さん
そもそも、なぜ製氷会社がかき氷屋さんを始めたのか。オープンのきっかけは、5年前のコロナ渦でした。
これまで氷を卸していた飲食店が休業し、かき氷のすり機など一式をレンタルしていたイベントも開催されず、仕入れていた大量のシロップが余っていたことから、外に出かけることもできない地域の子どもたちに美味しいかき氷を食べてもらいたいと倉庫を解体し、かき氷屋を始めました。
子どもたちが食べに来やすいように、当時は値段も1杯200円で販売し、口コミでお客さんがどんどん増えたそう。今では、近所の子どもが、学校の帰りに「ただいま」と立ち寄って挨拶してくれたり、お母さんに抱っこされて訪れていた赤ちゃんが歩いてかき氷を食べに来てくれたりと、地域の子どもたちとの触れ合いも多いそうです。
長年、地域に根差してきた氷屋だからこそ実現できる上質な氷と種類豊富な味わいで楽しめるかき氷。猛暑の中でも、まさに「一服の清涼感」を与えてくれるかき氷屋さんです!この厳しい夏の暑さを、冷たくて美味しい氷屋さんのかき氷を食べて乗り切っていきましょう!