名古屋生まれの「エイリアン」全国のファミマへ出撃 台湾ラーメン「味仙」監修カップ麺はどんだけ辛い?
マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界
第百六十五回 ファミマル「味仙本店監修 激辛台湾ラーメン エイリアン」
文・写真:オサーン
カップ麺ブロガーのオサーンです。
「ご当地カップ麺」連載の第百六十五回目となる今回は、ファミリーマートのプライベートブランド「ファミマル」のカップ麺、「味仙本店監修 激辛台湾ラーメン エイリアン」紹介します。
「味仙」は、名古屋名物にして全国的にも有名な「台湾ラーメン」発祥のお店。ファミマルのカップ麺としてもおなじみの存在です。
ただ、今回の商品はいつもの「味仙」カップ麺ではなく、お店で最上級の辛さの裏メニュー「エイリアン」の味を再現しているそうです。
「味仙」最上級の辛さ「エイリアン」とは?
名古屋めしのひとつとして確固たる地位を築き、現在では全国区の知名度を誇る「台湾ラーメン」。
台湾ラーメンから派生して「麺屋はなび」で生まれた「台湾まぜそば」も、全国で親しまれる存在で、カップ麺としても多くのものが登場しています。
そんな台湾ラーメンを生んだ味仙グループでは、辛さを選ぶことができます。
提供している辛さのレベルは店舗によって異なり、呼び方も0辛、1辛、2辛......という店もあれば、辛さ控えめの「アメリカン」、ノーマルの台湾ラーメン、さらに辛い「イタリアン」、それよりも辛い「アフリカン」......と呼ぶ店も。「エイリアン」はその中で一番の辛さです。
「アメリカン」はアメリカンコーヒーから連想して薄め、そこから派生して逆にちょっと濃いものをエスプレッソ的な意味で「イタリアン」と呼ぶのは想像できますが、アフリカンとエイリアンは意味不明ですね。
そのうちアンデッドとかネクロマンサーとかが出てきそう。
さて、「味仙」のカップ麺はもともと結構辛いので、エイリアン化した今回はどれだけ辛くなっているのか注目です。
「エイリアン」はどれくらい辛い?
「エイリアン」はどれほどの辛さなのか。
日清食品の辛味のついたカップ麺では、パッケージに5段階の「辛さレベル」が記載されています。日清食品独自の辛さ基準値で、唐辛子に含まれる辛み成分 (カプサイシンなど) の含有量から算出した「スコビル値」に基いてランク付けされています。
いつもの「味仙」カップ麺は辛さレベル「4/5」で、激辛一歩手前の「大辛」レベル。ただ、大辛にしてはかなり辛く、激辛の域に片足のつま先くらいは突っ込んでいるくらい辛みがあります。
それに対し今回の「エイリアン」は辛さレベル「5/5」。激辛認定されています。
食べてみると、確かにいつもより明らかに辛く、激辛カップ麺の代名詞であるセブンの「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」と同程度には辛かったです。
ただ、いつまでも口に残り続ける粘着性の辛さではないので、後に残るダメージは比較的軽め。激辛にしては食べやすいように感じました。
スープは、ポークベース辛味やニンニクを加えた醤油味。発祥のお店が監修しているだけあって、辛いこと以外はオーソドックスな台湾ラーメンの味で、奇をてらっていません。
醤油味には甘みがあり、ニンニクや辛味といった刺激系とは対照的な癒しの味。
甘みと辛味が対になっており、台湾ラーメンの味わいに奥行きが感じられます。
一方で今回はいつもよりも辛味が強いためか、相対的にニンニクが弱く感じられ、あまり目立っていませんでした。
大盛麺量で具も充実
麺は、中太ストレートで角麺形状の油揚げ麺。
日清食品のタテ型カップで多く使われる形状の麺で、原材料は違いますが「蒙古タンメン中本」カップ麺などとも、見た目はよく似ています。
合わせる激辛スープに比べると主張はおとなしいですが、スープがやや勝った今回のバランスは辛味がより強調されて悪くありません。
麺量は80グラムでタテ型カップの大盛サイズ。
定価は税込288円ですが、名店再現系の大盛カップだと300円超えもよくあるので、今回は少し安価な設定だと思いました。
ちなみに激辛カップ麺の名作であるセブンの「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」も大盛麺量ですが、さらに安い税込267円。
上には上がいます。
具は、豚肉ミンチと肉そぼろの2種の肉と、ニラ、唐辛子の組み合わせ。
謎肉風の肉がたくさん入っていて食べ応え十分ですが、お店の台湾ミンチに比べて粒が大きく味付けはあまり強くありません。
台湾ミンチとは雰囲気は違いますが、量が多いのでこれはこれで肉感十分で良いのではないでしょうか。
台湾ミンチとしては肉が大きいものの、ニラもたくさん入っていて、台湾ラーメンらしさはきちんと感じられました。
スープ、麺だけではなく具も充実しています。
お店最上級の辛さ「エイリアン」をしっかり再現
いつもの「味仙」カップ麺もかなり辛いのですが、今回の「エイリアン」はさらに辛く、お店最上級の辛さをしっかり再現できていました。
激辛と甘い醤油味の対比がクセになります。
麺や具の量も充実しており、名店再現系カップ麺としては安価なことと合わせて、コスパの良い商品と言えるのではないでしょうか。
筆者:オサーン
カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 X(@ossern)