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【静岡の高校サッカー戦後史Vol.63】清水商業(現清水桜が丘)1985年度、初の日本一に!青嶋文明「全国は負ける気しなかった」

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【清水商⑧】選手権制し初の日本一

※2011年3月〜11月に「静岡の高校サッカー 戦後の球跡」のタイトルで静岡新聞に掲載した連載を再掲しています。年齢等も掲載当時のままです。静岡サッカー応援アプリ「シズサカ」でまとめてご覧いただけます。

1985年度全国選手権決勝。初制覇に沸く清商スタンド=国立競技場


全国大会で上位に食い込みながらも、頂点に立てなかった清水商だったが、1985年(昭和60年)度の全国選手権で、初めて高校日本一の座に就き、悲願を達成する。

高校日本一への歩みは、出だしでいきなりつまずく。二大タイトルの一つ、全国総体を目指す県予選1回戦で浜松北と対戦、延長の末、1−2で競り負けたのだ。

よもやの初戦敗退にダメージは大きかったが、「負けたことで一丸となった」と、GKの真田雅則(J清水スタッフ)。DFの鈴木康仁(日立空調エスイー)も、チームが引き締まったことを感じ取ったという。

東海大一との県予選決勝

再起を誓って臨んだ選手権県予選。今度はつまずかなかった。4強による決勝トーナメントに進出し、まず、静岡を2−0で破って決勝に駒を進めた。相手は、後に初期のJリーグでプレーする主将の杉本雅央(トップ印刷)以下、強力布陣の東海大一だった。

試合は戦前の予想通り白熱した。清水商が2年生のCF、青島文明(浜松開誠館監督)のゴールで2度先行すれば、東海大一がその都度追い付き、2−2のまま延長にもつれ込んだ。さらに、大会史上初のPK戦に突入、最後は守護神・真田が真価を発揮して清水商が競り勝った。

当時は「全国より静岡で勝つ方が難しい」と言われていた。その後、全国舞台に乗り込むが、2得点の青島には「県の決勝が最も厳しかった。全国は負ける気がしなかった」との印象が強く残っている。

江尻主将を先頭に国立でウイニングラン

4年ぶりの選手権本番。佐賀学園(佐賀)、鎌倉(神奈川)、五戸(青森)を余裕ある展開で退け、準決勝で宇都宮学園(現・文星芸大付)と対戦した。黒崎久志(J新潟監督)を擁する好チームで接戦となったが、後半4分、深沢司(静岡市清水区在住)が会心のドリブルシュートを決め、1−0で制した。

決勝は四日市中央工(三重)と顔を合わせた。2年前の全国総体準決勝でPK負けした相手だったが、1カ月前の練習試合では2−0で圧倒し「自信を持って」(真田)相対した。V決戦だけに立ち上がりは硬かったが、すぐにペースをつかむと、練習試合と同じスコアで押し切った。

全国選手権挑戦4度目、創部35年目で成し遂げた初の高校日本一。チームをまとめ上げた主将の江尻篤彦(日本サッカー協会)を先頭にしたウイニングランに、喜びが凝縮されていた。(敬称略)

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