神奈川復興応援隊 輪島で復興支援活動 メンバー「まだ心の傷深い」
川崎中原工場協会の会員らで構成される神奈川復興応援隊が3月15日、16日の2日間、能登半島地震で被災した石川県輪島市を訪れ、復興支援のボランティア活動を行った。
同応援隊は、同協会会員のほか、神奈川県中小企業家同友会、下野毛工業協同組合、タカツクラフト、学生らがメンバーとして参加。昨年、元日に発生した能登半島地震後の1月中旬に、同友会の知人を通じて定期的に被災地を訪れ、支援活動を行ってきた。
今年初、今回で14回目の支援活動となった今回、8人で輪島市を訪門。同市房田町の民間ボランティアをサポートするために設けられた寝泊まりができる「房田BASE」を拠点に、輪島市民の生活再建に向けた活動を実施。初日は、3チームに分かれ、神戸市から同じく支援活動に訪れた建築職人の指示のもと、パン店の内壁塗装や金物店で仮壁作りのための壁の撤去などを滋賀県のボランティアチームと共同で行った。団地での炊き出し、一人暮らしの高齢者の話し相手、解体予定の漆器店の倉庫の引っ越しなどもサポートした。2日目は、別の漆器店で不用品整理と災害ゴミの廃棄作業にあたった。
今後も継続
同隊のメンバーとして参加した、工場協会会員で(有)トワダ(高津区下野毛)の阿部早苗代表取締役は「今までボランティアに参加したことがなかったが、令和元年の台風の際に会社が被災して多くの人に救ってもらったこともあり、参加している。地震から1年が経ち、都市部は復興できているところもある一方で、少し離れたところはまだまだ」と現地の状況を説明する。続けて「心の傷が深く、多くの人がストレスを抱えている。特に高齢者の話し相手になることも大切だと感じた」と話す。
4月中旬、5月の連休にも現地でボランティア活動を行う予定。「今後は時間があれば観光もして現地の経済復興にも役立ちたい。地元の名産品を預かって川崎で販売することも相談したい」と今後の展望を語る。「1人でも多くの人の笑顔が戻ることができたら」と今後も継続して支援活動を行っていく意向だ。