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生田斗真が親友・尾上松也と血まみれバトル!? 世界が注目のド級バイオレンス Netflix『Demon City 鬼ゴロシ』

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生田斗真が親友・尾上松也と血まみれバトル!? 世界が注目のド級バイオレンス Netflix『Demon City 鬼ゴロシ』

Netflix『Demon City 鬼ゴロシ』世界でスマッシュヒット

セリフほぼなし、ひたすらリアルヒット・アクションで魅せるピュアなバイオレンス・アクション、Netflix『Demon City 鬼ゴロシ』が世界でスマッシュヒット。国内視聴ランキングで1位、グローバルランキング(非英語映画)でも2位という快挙を成し遂げた(※2/24-3/2)。

Netflix『Demon City 鬼ゴロシ』独占配信中

原作漫画「鬼ゴロシ」(河部真道)を大胆に改変し、全16巻の大作を1本の映画として見せる本作。あまりにもエクストリームな原作のバイオレンスを実写ならではの打つ・斬る・叩くが満載の、リアルに肉体が躍動するアクションに仕上げてみせた。主人公の坂田を生田斗真が、仇敵である春原を尾上松也が熱演する。

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生田斗真と盟友・尾上松也の異様な緊張感!

殺し屋の坂田は妻子を奪われた怒りによる執念のみで瀕死状態から目覚め、家族を文字通りのどん底に突き落とした<奇面組>なる謎の集団に復讐するべく、じりじりと迫っていく。生田演じる坂田はほぼセリフがなく、しかし狙いは一目瞭然というシンプルなプロットが世界でも受け入れられた理由の一つだろう。

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尾上が演じる春原には要所で“和”の演出が施されており、日本発の作品であることが予告映像だけでも分かる。肉体を駆使するゲンコツ・バトル以上にソードアクションのインパクトが強く、主人公が銃火器を多用しないあたりは昨今のバイオレンス~アクションもののトレンドとも重なる。

さらに特筆すべきなのは、ご都合的な要素は主人公のみに少しだけ適用し、観客を安堵させるための優しい演出はほとんど排除している点。もちろん原作の苛烈さに準拠したものではあるのだが、ほとんどの登場人物に別け隔てなく「死」をチラつかせる殺伐とした空気は、本作を含むアジア発作品の大きなウリとなりつつある。

プレイベートでは学生時代からの親友関係である生田と尾上。そんな2人がそれぞれ演じるのは、絶望的に対立する常軌を逸したキャラクター。同じくNetflixの歌舞伎ドキュメンタリー『生田斗真 挑む』を観ていると、本作の異様な緊張感と阿吽の呼吸を同時に楽しむことができるかも? なお、ややファンタジックな演出は生田が十分に理解したうえで“あえて”生かしているので、指摘されなければ気づかないほど自然だったりする。

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監督の田中征爾は長編デビュー作『メランコリック』(2019年)で注目を集め、水川かたまり主演の『死に損なった男』(2月より公開中)でも話題の若手監督。一見普通の人間から薄皮一枚隔てて滲み出る狂気や絶望を巧みに表現してきたが、本作では激しいバイオレンス描写に特化。その合間にしっかりと主人公・坂田の表情を捉え、じりじりとした復讐の炎を絶やさない人物描写が見事だ。

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