アメリカ産コメ輸入75%増は「妥当」?日米関税合意の“気になる点”とは
寺島尚正アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が7月25日に放送。金曜コメンテーターで郵便学者の内藤陽介氏と、アメリカとの関税合意について意見を交わした。
寺島アナ「アメリカのトランプ政権は日米関税交渉の合意内容を公表しました。日本によるアメリカ産コメの輸入拡大、日本円でおよそ80兆円の対米投資、防衛装備品の追加購入が柱となっています。農産物については、日本が「ミニマムアクセス」と呼ばれる無関税の輸入枠のうち、アメリカへの割当を大幅に拡大し、輸入量を即時に75%増やします。昨年度は、ミニマムアクセス米の輸入枠77万トンのうち、アメリカは34.6万トンで45%を占めました。日米関税交渉当初は相互関税が25%だったわけですが、15%に引き下げられました。内藤さん、この合意内容についてはどうご覧になってますか?」
内藤「まあ、関税に関しては、こんな感じじゃないですか。妥当な、といいますか、いろいろ賛否はあるにしても、基本的にはこれ位なところで収まるんじゃないでしょうかね。あと、気になるのは80兆円の対米投資ですよね。これは具体的にどういう形で、どういうふうに割り当ててやるのかって話です」
寺島「日本に8月1日から適用される総合関税の税率は25%から15%に下がっています。輸入自動車への追加関税も25%から12.5%に半減して、乗用車の関税率は基本関税の2.5%と合わせて15%となります。ただ、トランプ政権は自動車関税については公表した合意内容の概要には触れていないです。対日関税率の引き下げに反発するアメリカの自動車業界に配慮した可能性があるとみています。ベッセント財務長官は、日米関税合意について「日本が遵守しなければ、相互関税の輸入自動車への追加関税がいずれも25%に逆戻りする」と、警告をしています。この警告については内藤さん、いかがですか?」
内藤「いや、だってこれは別に。なんでもそうですけど、約束守んなきゃ違約金取りますよ、と同じ話ですから、それ自体は、まあいいんですけど。おそらく、アメリカにしてみれば、内政干渉になるようなことはあまり言えないにしても、要は、石破さんじゃ話にならないんで、関税交渉を理由に居座るということがないように、言ってきたという面はあるんじゃないでしょうかね。もうこれで片付いたんだから、とっとと辞めなさいと」
寺島「あ~、はい」