5年ぶり「はしご登り」に喝采 上越市消防出初式
年始恒例の上越市消防出初式が2025年1月12日、新潟県上越市新光町1の上越文化会館などで開かれた。コロナ禍や能登半島地震のため近年は開催が見送られていた消防団員による「はしご登り」が、同市富岡のイオン上越店で5年ぶりに披露され、伝統の妙技に観客が沸き立った。
《画像:5年ぶりに消防出初式で披露されたはしご登り》
消防出初式は、消防団員の士気を高め、市民の防火意識高揚を図ろうと、式典と消防パレード、はしご登りが行われる。昨年は元日に発生した能登半島地震のため中止に。コロナ禍や大雪の影響で3年ぶりの開催となった一昨年は、感染対策で参加者を約半数に減らして式典とパレードのみ実施したため、通常規模での開催は5年ぶりとなった。
上越文化会館で開かれた式典には、そろいの法被をまとった消防団員ら約650人が参加。市消防団の小川時雄団長は「自らの地域は自ら守る精神の下、市民から信頼される消防団として、団員一丸となって取り組む」と決意を述べた。
《画像:約650人が出席した式典》
中川幹太市長は昨年を振り返り、能登半島地震での避難誘導や火災現場での消火活動に当たった団員に感謝し、「地域防災の要として安全対策に留意しながら努力してほしい」と訓示した。また、長年にわたり活躍した団員や県消防大会に出場した分団の表彰も行われた。
式典後、はしご車やポンプ車など消防車両28台が謙信公大橋からかに池交差点までの約1.7kmを走るパレードを実施。沿道では中川市長らが観閲したほか、家族連れら多くの人が集まった。
《画像:消防パレード》
イオン上越店では、市内で唯一はしご登りを継承する市消防団板倉方面隊の隊員30人が、明治時代から続く伝統の技を見せた。高さ約7mのはしごに隊員が交代で登り、「一本しゃちほこ」や4人でポーズを決める「巴富士」、一瞬はしごから落ちたように見せる「肝試し」などの技を次々と披露。技が決まる度に観客から拍手が起こり、「すごい」「びっくりした」などの声が上がった。
《画像:多くの観客が見入ったはしご登り》
初めて見たという同市大豆2の女性(66)は「はしごを支える人との信頼関係がないとできないので、感動して言葉が出ない。大変だと思うが、昔ながらのものを残していってほしい」と話していた。
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