株式会社「刀」森岡毅CEO「県民が誇りに思えるよう全力を尽くします」ジャングリア沖縄の展望
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させた実績などで知られ、ジャングリア構想の立役者が、株式会社「刀」の森岡毅CEOだ。 日本屈指のマーケターが、沖縄テレビの単独インタビューに応じ、「県民が誇りに思えるよう全力を尽くします」と語った。
ポテンシャルに火をつけて呼び水に
株式会社「刀」森岡毅CEO 「この需要をにらんだ投資は起こってくると思います。ジャングリアがきっかけとして貢献するかもしれませんが、本質は沖縄がもともと持っているポテンシャルですよね。そこに火をつけて、呼び水になればいいなと思います」 業績不振に陥っていたUSJの再建を担ったマーケティング会社「刀」の森岡毅代表。
森岡毅CEOは、USJ在籍時から沖縄でのテーマパーク構想を練ってきた。 沖縄の独特な自然や文化に加え、飛行機で4時間圏内にアジア市場の20億人がいる地理的優位性など、「ポテンシャル」に誰よりも注目してきた。
ジャングリア沖縄の開業に向け、投じた総事業費は700億円。 株主の実に7割以上が地元資本で、森岡CEOは計画に賛同した沖縄県内の経済界の期待に応えたいと意気込んだ。
沖縄のみなさんと一緒に作ってきた
株式会社「刀」森岡毅CEO 「長い年月をかけて沖縄のみなさんと一緒に作ってきたこの道筋で、多くの方に助けていただきました。そのご期待になんとか少しでも応えたいと思っています」
株式会社「刀」森岡毅CEO 「一気に全部うまくいくわけではありません。やりながら課題が出てくると思います。それをすぐに共有し、地域全体にとってのベストな解決策を、一つずつ考えていきたいです」
ジャングリア沖縄を通じて沖縄の魅力を「価値」に変えていく上で、森岡CEOが欠かせないとするのが、高度な観光人材の育成である。
株式会社「刀」森岡毅CEO 「高度観光人材とは、観光需要を作り出す、すごくクリエイティブな仕事です。これはまさに観光マーケティングなんです。しかし、いま、この分野の人材は圧倒的に不足しています。何が一番足りないかというと、実践の場です。そして、その実践のノウハウですね」 ジャングリア沖縄は、名桜大学をはじめ沖縄県外の教育機関とも連携協定を結び、マーケティングやマネジメントなどの実践的な学びの場を提供することで、観光産業を志す人材の創出に貢献することを目指している。
観光の東大は沖縄にある
株式会社「刀」森岡毅CEO 「沖縄の人が育ち、沖縄の地場にもっと多くの優秀な人材を供給できるようにしたいです。そして、沖縄の子どもたちが遠くに行かなくても勉強ができ、未来や夢を持てる観光立県を実現したいです。沖縄の観光産業のど真ん中で、『観光の東大は沖縄にある』という状態を作りたいですね」
ジャングリア沖縄は、広大なゴルフ場跡地の地形を生かしながら、植樹や赤土対策を徹底。
世界自然遺産を含む本島北部のやんばるの森の価値を守る取り組みを続けている。
実は植えているのです
株式会社「刀」森岡毅CEO 「実は木は切り開いているのではなく、植えているのです。実際、パークが立つ前よりも3~4万本の木が増えています」
会社「刀」森岡毅CEO 「沖縄北部の魅力は、唯一無二の価値である自然を大切にした先にしかないのです。環境に配慮したコンテンツ作りができなければ、沖縄の未来はありません。我々は環境をよりよくするテーマパークの開発をしてきました。多くの方に、木を切っているどころか、もともとあったゴルフ場よりもさらに木を植えてジャングルに戻していることを知っていただきたいです。そういうテーマパークがジャングリアなのです」
株式会社「刀」森岡毅CEO 「力を合わせて素晴らしい体験を作ろうと思っています。県民のみなさまには、まずは最初に来ていただきたいと思っています。沖縄県のみなさんに愛していただける、誇りに思っていただけるような事業を生み出せるように、全力を尽くします」 これまでにない規模のテーマパークの誕生が、沖縄観光の起爆剤となるだけでなく、日本の観光産業の変革にもつながっていくのか、開業まで半年を切ったジャングリア沖縄から目が離せない。