地方百貨店の福利厚生がサウナ、漫画ミュージアム使い放題 「働きやすさ日本一」目指す米子高島屋
働きやすさと従業員満足度の高さを追求している米子高島屋(鳥取県米子市、「高」ははしごだかの「髙」)は11月12日、求人募集に合わせ、自社の福利厚生制度を公開した。
同社では、全従業員に職場に併設されているフィットネスジムやサウナが利用できる月額1万8000円相当の福利厚生パッケージを提供。従業員の健康やプライベート時間を最大限に尊重し、「働きやすさ日本一」を目指している。
フィットネスジム、サウナが使い放題、全従業員に「福利厚生パッケージ」提供
福利厚生パッケージでは、プライベートの時間も含めて、社員に生活の質を向上してもらうために提供されており、フィットネスジム、サウナのほか、温浴施設や収蔵20万冊を超える「漫画ミュージアム」などの利用がすべて無料となる。
また、休日の取得も柔軟に設定しているため、仕事よりも家族のイベントや記念日などを優先させることができる。
具体的には、幼稚園、保育園、小学校に通園・通学している子供がいる場合、または孫がいる場合は親が参加する入学式、卒業式、参観日、運動会といった学校行事では「スクールイベント休暇」が取得できる。
さらに、小学校4年生に進学するまでの子供を持つ従業員が、仕事を続けながら育児ができるよう育児勤務を取得して働くことができるほか、介護が理由であっても勤務時間を調整できる。
出産後の職場復帰も慣れた出産前の職場への復帰を前提としており、同社によると、取り組みの結果、昨年度の育児休暇後の復帰率は100%だったという。
強制的な飲み会・懇親会は禁止 取得できなかった有休は次年度に積み立てへ
年度内に取得できなかった有休は「次年度リザーブ休暇」として積み立てることができ、本人が病気になった際や家族の介護などに使うができる。
同社は風通しの良い職場作りを意識しており、強制的な飲み会や懇親会などは一切行っていないという。フラットな職場環境で、コミュニケーションも活発だが、社内の上下関係を意識させるイベントはなく、自由な雰囲気の中で働くことができる。
また、社員の健康管理にも力を入れており、定期的な健康診断やメンタルヘルスのサポートも充実。身体的・精神的に安心して働ける環境が整備されており、社員が健康的な働き方を実現できるようサポートしている。
同社の従業員数は2023年2月時点で115人。2019年に高島屋から株式を地元企業に譲渡し、商標等ライセンス契約を締結している。百貨店業界全体が苦境に苦しむ中、同社の売上高は同時点で33億7900万円となっている。
同社は「社員それぞれが安心して長く働ける職場作りを目指している。社員の健康とプライベートを第一に考え、ワークライフバランスの向上を推進し、地域に貢献しながら、社員の生活も大切にしたいという思いでこの企業文化を育ててきた」とコメントしている。
米子高島屋の発表の詳細は同社の公式リリースで確認できる。