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新斎場計画 建設へ専門部署設置 火葬場不足解消へ

タウンニュース

市営斎場のひっ迫状況(月別実績)=市発表=

相模原市では火葬場の不足が深刻化している現状を受け、新年度の組織改編で市民局の斎場準備室を斎場準備課に改め、人員を増やすことを決定した。2014年に策定した「新たな火葬場整備基本構想」をもとに進めてきた新斎場設置事業の強化を図りたい考えだ。

市の発表によると、24年の市内死亡者数は年間8237人で、20年前となる04年の3455人と比べ2倍以上。高齢化が進展する現状では今後も死亡者数が増加していくと推察される。市の担当者は「市内住民の死亡者数は10年後には年間1万人を超え、令和40(2058)年代にピークを迎える」と分析している。

火葬まで平均10日

現在、相模原市にある火葬場は市営斎場(南区古淵)のみ。22年度の市営斎場の実績値を見ると、火葬までに必要な日数は1月で平均10日。22年度中に予約できなかったケースは1012件に上る(上記グラフ点線内)。市内で予約ができなかった場合、愛川町や厚木市などの斎場を利用するケースも少なくないが、該当地域の住民以外は利用料が割高になる。

予約枠を増やすも

こうした状況を受け、市は23年に市営斎場の待合室の配置を変更した。1日の予約枠を22件から25件に増やし、年間の受け入れ可能数を8300件まで拡大。さらに改修工事によって30年には1日25件を30件、年間1万件にまで増やす予定としているが、35年には市内の死亡者数が1万人に達し、市営斎場のキャパシティを上回る見込みだ。市担当者は「ひっ迫度合いはすでに危機的状況。1日も早く新しい斎場を完成させたい」と話す。

最終候補地は緑区青山

新斎場の建設については当初、24年の供用開始を目標として候補地の選定や地質調査、住民説明会などが進められていた。しかし、19年の「令和元年東日本台風」が200カ所以上の土砂崩れなどの被害をもたらしたことを受け、市は基本構想を慎重に見直すこととした。近隣住民の安全確保を最優先に考え、土砂災害対策として土石流堆積工の設置を検討し、地域住民からの同意も既に得ているという。

新斎場の建設地は現在、複数の候補地から緑区青山に絞られている。土砂災害対策工事を含め、改めて事業計画を策定し、建設に着手する予定。供用開始までには10年程度かかる見込みで、市は新斎場整備に関する情報を地域住民に丁寧に説明し、理解と協力を得ながら事業を進めていく方針だ。

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