【千葉市中央区】千葉県立美術館で「さわる」と「みる」がであう彫刻展が開催
千葉県立美術館と筑波大学芸術系宮坂研究室が連携し、誰もが彫刻に親しめるように、触れることのできる彫刻展、野外彫刻清掃、ワークショップ、シンポジウムなどの活動を始めています。
野外彫刻の清掃や手で触れていい彫刻展
柏市在住の筑波大学芸術系助教の宮坂慎司さんは、2019年日本彫刻会の最高賞である西望賞を受賞。
23年には日展会員賞を受賞した新進気鋭の若手彫刻家です。
しかも、自身の彫刻を極める一方で彫刻の設置後にも心を砕き、清掃、子どもや視覚障害者の鑑賞支援、彫刻で心豊かな世界を広げる教育活動にも取り組んでいます。
千葉県立美術館での今回の彫刻展は、昨年に続く2回目の開催。
1回目と同様に、彫刻展に先立ち昨年秋に「彫刻ピカピカ大作戦」を実施。
同館の野外彫刻が約20人の手でピカピカになりました。
この1月末からは、広い展示室で、視覚障害者はもちろん、一般の人も触って鑑賞できる彫刻展が、宮坂さんの作品を含む40〜50点の作品をそろえ始まります。
半世紀以上前から続く「触る彫刻鑑賞」
「触る彫刻鑑賞」は、日本では、世界に先駆け1960年代から、彫刻家自らが盲学校と組んで進められてきたとのこと。
宮坂さんは、そんな先輩作家の下で学んだ第2世代。
盲学校卒業者を含めこの彫刻展にも協力する仲間たちと共に、次世代を育てながら活動を広げています。
清掃、彫刻制作イベントなどでは、宮坂研究室の学生たちが活躍。
昨年の彫刻制作イベントに参加した8歳の子の作品が、日本彫刻会展20歳以下の部で入賞のうれしい知らせも届きました。
「自分の創意で自由につくる彫刻は、豊かに生きる喜びをもらえます。この芸術ならではの楽しさを、年齢や障害にかかわらず誰もが味わえるようにしたい」と話す宮坂さん。
日本彫刻会も、「触る彫刻鑑賞」の教室や展示を日本全国に広げる活動を応援しています。
形を積み上げ、削り、触って確かめ、また形をつくり、と手で触り語らいながら作られる彫刻。
目だけでは知りえない作家の思いが、触れた手に重なり伝わってきそうです。
彫刻に触れるとき -「さわる」と「みる」がであう彫刻展2024-
会期/1月30日(火)~2月25日(日)午前9時~午後4時半(入場無料) ■彫刻制作ワークショップ 2月4日(日)2回実施 ■シンポジウム 2月18日(日)会場とZoom参加あり 会場/千葉県立美術館 第7展示室 住所/千葉県千葉市中央区中央港1-10-1 詳細・申し込み/http://www2.chiba-muse.or.jp/www/ART/contents/1692413044985/index.html