「狂犬病か?」犬1頭、父子を襲って死亡させたヒグマ、3度目の襲撃では犬35頭も犠牲に(露)
ロシア東部の小さな村で今月、巨大なヒグマが犬や人間を次々と襲って死亡させた。専門家によると、ここまで攻撃的になるのは珍しいという。悲劇の事故をロシアのニュースメディア『РИА Новости』などが報じた。
ロシア東部ポジャルスキー地区ルチェゴルスク近郊の村の別荘に今月中旬、オスのクマが侵入し、87歳と56歳の父子が襲われ死亡した。
地元の調査委員会によると、親子を襲ったのは成体のヒグマで、同別荘では前日にもヒグマがやって来て犬を襲い、捕食していたという。ただ当時、当局に通報する者はなく、悲劇が続けて起きてしまった。
事故を受け、村では早速、狩猟に関するサポートや規制などを行う狩猟監視員らに「ヒグマの射殺許可」が出されたほか、子供たちだけでの外出禁止や、特定地域への訪問禁止などの対策が取られていた。
ところが父子が死亡した翌晩のこと。今度は地元のドッグシェルターがクマに襲われ、犬35頭が犠牲となった。犬は逃げ場がなかったようで、同シェルターの責任者オルガ・ザミシュリャエワさん(Olga Zamyshlyaeva)は次のように語っていた。
「我々のシェルターは森林地帯にあり、フェンスは木製で非常に脆い。そんな中、クマは夜にやって来て35頭もの犬が死んでしまった。ここには警備員はいないし、犬たちは小屋の中に入れられていたんだよ。」
なおその晩は人的被害はなかったものの、現場にはクマの足跡が残されていたそうで、当局は恐怖で震える地元住民を守るため、村を封鎖し夜間外出禁止令を発令した。
そうして24日、狩猟監視員がオスの成体のヒグマを発見して射殺した。ヒグマはかなり痩せていたようで、「攻撃的だったのは飢えが原因だったのでは?」と推測する者もいたが、クマの専門家セルゲイ・アラミレフ氏(Sergey Aramilev)は、次のように説明した。
「クマの行動は普通ではない。ハンターによって傷を負っていたか、狂犬病で精神の異常をきたしていた可能性が高い。健康なクマはこんなことはしないし、人が集まる場所に近づくこともないだろう。」
ちなみに2023年には米イエローストーン国立公園で、ハイキング中の47歳の女性がハイイログマ(グリズリー)に襲われて死亡していた。専門家によると、女性はクマに首や頭を襲撃され、3分以内に亡くなった可能性が高いという。
画像は『Daily Карелия 「Медведь ворвался в дачный дом и убил отца с сыном」(Фото: Следком Приморского края)』『THE Sun 「BEAR BLOODBATH Dad & son mauled to death by massive bear as beast broke into their home after slaughtering 35 dogs at nearby shelter」(Credit: East2West)』『vladivostok1 「Медведя-людоеда ликвидировали в Приморье」(Источник: очевидец)(Источник: Администрация Пожарского округа / T.me)』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)