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全日本大学駅伝1万メートル平均タイムランキング、トップの国学院大は悲願の初優勝なるか

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イメージ画像,ⒸPavel1964/Shutterstock.com

11月3日号砲、駒大は5連覇狙う

学生3大駅伝の第2戦となる第56回全日本大学駅伝が11月3日に行われる。10月の出雲駅伝に続いて国学院大が2冠となるのか、駒大が全日本5連覇を達成するのか、今年の箱根王者の青学大が意地を見せるのか、見どころは満載だ。

全日本大学駅伝は8区間106.8キロで行われる。各区間の距離は1区から、9.5キロ、11.1キロ、11.9キロ、11.8キロ、12.4キロ、12.8キロ、17.6キロ、19.7キロとなっている。最後の2区間は距離があるものの、6区まではトラックの1万メートルの力が試されるコース設定になっている。

そこで大会が発表しているエントリー選手の自己ベストタイムから、各校の1万メートルの平均タイムを出してみた(5000メートルの自己ベストでエントリーしている選手は除く)。

国学院大は層の厚さ増し、昨年より20秒以上アップ


平均タイムトップは今年の出雲王者で初優勝を狙う国学院大の28分36秒87だった。昨年の平均タイムは28分57秒85だったから、20秒以上も速くなっている。

チームを引っ張るのは今年の大阪マラソンで初マラソン日本最高となる2時間6分18秒をマークした平林清澄。エントリー16人中12人が1万メートル28分台以下という層の厚さもあり、タイム的には国学院大が優勝に最も近い存在だ。

なお、昨年の平均タイムトップは中大の28分44秒13で、今年の国学院大はそれより7秒以上速い。大学駅伝界のレベルが上がっていることを物語っている。

2番手はWエース擁する昨年優勝の駒大

2番手は全日本最多の16度の優勝誇る駒大で28分41秒00。ともに1万メートルの自己ベストが27分台の佐藤圭汰、篠原倖太朗がチームの中心となる。

3番目は昨年4位の中大で28分44秒11。4番目は創価大の28分48秒38、5番目は大東大の28分48秒99で、両校とも留学生を擁する。

青学大は6番手も実力者そろう

意外だったのは箱根王者の青学大が6番目だったこと。タイムは28分54秒11だった。青学大は全日本の優勝が2回しかなく、相性が悪いとも言えるが、一方でこの数字だけで判断できない部分もある。

27分台は5月の関東インカレ2部1万メートルで日本選手トップの3位だった黒田朝日だけだが、28分20秒63の記録を持つ太田蒼生は関東インカレ2部のハーフマラソンで日本選手トップの2位で、29分30秒48秒の鶴川正也は関東インカレ2部の5000メートルで優勝するなど、1万メートルのタイムには表れない力を持った選手がいる。

さらに、1年生4人がエントリーしているが、すべて5000メートルのタイムで、その全員が13分台のスピードを持っており、優勝を狙える力があることは間違いない。

7番目は東京国際大で28分55秒90。ここまでが29分を切る大学になる。8番目以下は東海大が29分3秒21、東洋大が29分6秒87、日体大が29分10秒17で続いている。

駅伝は総合力がものを言う。平均タイムは一つの目安でしかないが、層の厚さを示す数字でもあり、平均タイム上位の大学が優勝争いに絡んでくるだろう。

1万メートルの自己ベストトップは学生記録保持者の留学生

1万メートルの自己ベスト上位10人は以下のようになる。


トップは東京国際大のリチャード・エティーリで、27分6秒88。これは日本学生記録でもあり、エティーリは5000メートル、ハーフマラソンの学生記録も持つ。今大会の選手の中では力が抜きんでている。

2番手は佐藤圭汰(駒大)の27分28秒50、3番手は篠原倖太朗(駒大)の27分35秒05と、駒大のWエースがエティーリに続いた。4~6番は留学生なので、この2人が日本選手としては突出している。

1万メートル上位10人の中に2人いるのは駒大と東京国際大だが、留学生は1人しか走れないので、実質2人いるのは駒大だけになる。

駅伝は総合力が必要だが、流れのスポーツでもある。優勝するためには、序盤で流れをつくったり、悪い流れを引き戻したりする選手が必要だ。1万メートル27分台の選手は、そういった流れをつくる力を持っている。そういう意味では、27分台を2人そろえる駒大は平均タイム以上の力があると言える。

ただ、数字だけで分からないのが、駅伝の世界。10月の出雲では、1万メートルのタイムで上回る駒大の篠原が国学院大の平林に競り負けた。ロードレースではタイムでは計れない駆け引きが勝負を決めるときがある。11月3日の全日本ではどんなドラマが待っているだろうか。

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記事:鰐淵恭市

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