ベルマーレFら6事業者 経産省実証事業に採択 県西の地域課題解決へ
若者のまちづくり参画の環境や外部人材を活用する土壌不足といった県西地域の課題を事業者の連携で解消しようという取り組みがこのほど、経済産業省の地域実証事業に採択された。選定されたのは(株)湘南ベルマーレフットサルクラブ(以下ベルマーレF)らによる6社グループで、全国20の採択事業で神奈川県では唯一となる。
同省は2024年3月に「地域課題解決事業推進に向けた基本指針」を策定。今回の実証事業は、収益を目指しながら地域課題に向き合うゼブラ企業(※)の育成や、企業同士の連携、各地域での支援体制構築を目指している。
ベルマーレFが幹事法人、(株)ミリョクリエが地域ゼブラ企業となる取り組みは「地域スポーツ団体が持つ『知的財産』を活かした地域課題の解決」事業。6社で立ち上げた「ビーゼブラプロジェクト」で観光振興や環境保全、関係人口創出といった地域課題を県外企業の人材と連携して解決していく。
ベルマーレFがこれまで築いてきた行政や企業との関係性、交流してきたサポーターや専門知識を持つ人材、ホームゲームなどの場を活用しながら、課題解決に取り組む人材の育成と地域外人材活用の促進を図る。将来的にはプロジェクトの報告会も検討しており、成功事例の他地域への展開も視野に入れるという。
ベルマーレFの佐藤伸也代表取締役社長は「社会に意義ある活動と経済成長の両輪を回すことは地域に根差すスポーツクラブの使命。経産省が示すゼブラ企業の必要性に対し、根回しをする役割としてスポーツクラブのつなぐ力が有効だと実証したい。今回巡ってきたチャンスを生かし、好事例を全国に発信したい」と話している。