新潟市をアニメ・漫画産業の集積地に、NSGグループが「新潟アニメ・マンガ・バレー構想」有識者会議開催
会議の様子(画像提供:開志専門職大学)
開志専門職大学が12月18日、古町ルフルキャンパス(新潟市中央区)で「新潟アニメ・マンガ・バレー構想」有識者会議を開催した。県や新潟市のほか、アニメ制作会社、美術館、大学や専門学校などから約30人が集まり、NSGグループが提示した同市のアニメ産業の振興策について意見を交わした。
同会議は、地方でのアニメ産業振興策を検討する経済産業省の調査事業の一環で、開志専門職大学と株式会社野村総合研究所が共同事業として実施する。「新潟アニメ・マンガ・バレー構想」はNSGマンガ・アニメ・映像推進室が示した案で、アニメや漫画関連の産業を振興し、それによって雇用と定住・移住、観光地化の促進などを目指すもの。
具体的な中身としては、同分野向けのインキュベーションオフィスや制作スタジオの設置、アニメ・マンガ原作支援ファンドといった支援制度など。観光面では、アニメ・漫画関連の美術館の新設などを盛り込んだ。
県内にはアニメ制作会社などの企業は少なく、クリエイターを目指す人の流出が起きているのが現状。構想では、起業や企業誘致、クリエイター支援などによってその解決、そしてメディアコンテンツ産業の集積地化を目指す。
会議後、取材に応える成田兵衛学部長代行
18日の会議は非公開で行われたが、会議では同構想について有識者から意見を募ったという。構想内の各案の実現については未定だが、来年1月にも第2回会議を実施して引き続き議論していく。
会議に出席した開志専門職大学アニメ・マンガ学部の成田兵衛学部長代行は「新潟は(アニメ・漫画関連の)学校としては人材育成をしていたり、市としては構想があったりするが、それが一つにまとまっていない印象を受ける。今回の構想で描かれているのは理想形だが、これぐらい壮大なことができるポテンシャルが新潟にはあると思う」と話す。
経産省の共同事業としては今年度で一区切りするが、一方で「開志専門職大学としては、来年度以降も引き続き継続して会議を開催していきたい。新潟の持っているポテンシャルをどうしたら最大化出来るのか、産官学で本格的な画作りをしていきたい」(成田学部長代行)という。