連載 コレ 気になってます! 鎌倉の下水道管、大丈夫? 14日に5km超を緊急点検
1月28日に埼玉県八潮市の県道交差点で起きた陥没事故を受けて、国土交通省は陥没箇所と同様の大規模(処理水量30万㎥/日以上の下水処理場に接続する口径2m以上の流域下水道管路)な下水道管のある7都府県13カ所を対象に、緊急点検と路面下空洞調査を要請した。
神奈川県内では、県が管理する相模川流域下水道(総距離約127Km)と酒匂川流域下水道(総距離約47Km)を対象に、口径2m未満の下水道管も含めた緊急点検を1月30日に開始。レーダー探査車による路面下の空洞調査も行い、下水道管やそれに起因する空洞はなかったと発表している。
汚水管「異常なし」
鎌倉市内には、八潮市のような4mを超える大口径の管はない。市内の下水道管(汚水)の最大口径は1・35mで、2月14日には、山崎浄化センターや七里ガ浜浄化センターにつながる計5・3Kmほどの路線を対象に目視点検をした。路面の損傷や沈下などの異常はなかった。
雨水管については、引き続き定期的に点検していくとする。
日常点検も実施
市では、日頃から職員や民間委託業者による巡視点検を実施。下水道管に異常があった場合には順次修繕する。流れが悪く、腐食の恐れがある箇所は定期的な清掃と目視点検も行っている。2022年度からは下水道管の改築工事を行い、緊急度の高い箇所の修繕は完了している。
緊急輸送道路は18年度から、60年ほど前に造成された民間開発団地などの老朽化が進む箇所でも調査を順次実施。それ以外の幹線でも今後進めていく予定だ。
空洞は早期対応済
路面下の空洞についても、緊急輸送道路や避難所に至る道路を対象に、17年度から調査を実施。危険度の高い箇所は追跡調査を行い、空洞が小さいうちに埋めることができている。今後、主要な道路にも拡大していく。
市民が通報可能
市では、鎌倉市道を対象に20年10月からLINEによる道路損傷等通報システムを運用。4年4カ月で受け付けた件数は1555件。8割が対応完了、1割が対応中、残る1割は市道以外で各部署へ依頼している。
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