犯罪のない安全・安心まちづくり 渡邉啓一さんに奨励賞 「身の引き締まる思い」
学校法人初音丘学園=初音ケ丘=の理事長・渡邉啓一さんが犯罪防止活動などに顕著な貢献をした個人や団体をたたえる「神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり奨励賞」に、保土ケ谷区内から唯一選ばれ表彰を受けた。渡邉さんは「身の引き締まる思い。今後もできる範囲で続けていきたい」と話す。
これは安全・安心まちづくりの推進に功績があった優良な事例を顕彰し、活動内容やノウハウを県民に広く提供することで自主防犯活動のさらなる活性化などを目的とした表彰制度。
奨励賞は、地域社会への貢献度が高く他のモデルや模範となる活動を継続的に行っていることなどが選出条件となる。2024年度は3個人・2団体が選出。通算15年以上活動していることや、安全・安心のまちづくりに向けた実績、活動における創意工夫などをたたえる功労者表彰(4個人・1団体)と併せて1月29日に県庁で表彰式が執り行われた。表彰式では黒岩祐治知事から表彰状が手渡された。
渡邉さんは保土ケ谷防犯指導員連絡会の防犯指導員として、地域に密着した幅広い防犯活動に努め、子どもの見守り活動や青色防犯パトロールを継続し、地域の防犯活動に積極的に取り組んできたことなどが評価された。
つながりの希薄化危惧
渡邉さんが父親の後を継ぐ形で区内で初音丘幼稚園やスカイハイツ幼稚園などを運営する初音丘学園の理事長に就任したのは2018年。少子化やボランティア活動従事者の高齢化などが原因で地域のつながりの希薄化を感じ、交通安全、防犯、防災などの活動を通して子どもたちが安心して過ごせるまちや人と人が顔を合わせる関係性づくりの構築を目指して活動。交通指導員として児童が安全に登校できるように見守り活動を行うほか、次世代の担い手を育てるための活動などに従事している。
渡邉さんの受賞に対して本田悦二郎保土ケ谷警察署長は「安全・安心なまちづくりに貢献していただき、警察署としてとてもありがたい。これからも区民のためにご尽力いただけると願っている」、保土ケ谷防犯協会の堀功生会長は「幼稚園での交通安全教室の実施など地道な努力を続けている。これらの活動は防犯にもつながる点があると思う」と称賛した。
渡邉さんは「このような賞を頂けるというのは身の引き締まる思い。これまで先輩方からご指導やご協力をいただきながら活動してきたが、住みやすい街、また、子育てしやすい街になるように微力ながら今後も携わっていけたらと思う」と想いを語った。