交通ルールの徹底を 一瞬の不注意で、後悔する前に
港北警察署交通課によると、2024年1月から11月末までに港北区内で発生した人身事故は、23年から約14%減の512件。数字だけ見ると減少しているが、この数字を見て安心してはならないのは言うまでもなく、あくまで「0(ゼロ)」を目指すものだ。そして、10月には約2年間起きていなかった死亡事故が2件発生したこともあり、正月を機に、改めて交通ルールについて考えてみてはどうだろうか。
事故の原因で多くを占めたのは、追突事故。至った経緯はさまざまだが、原因のほとんどが”前方不注意”によるものだ。基本的には前方を注視していれば発生しないが、幹線道路が多い区内において、渋滞などで注意が散漫したことが原因となったことが多いという。続いて件数が多かったのは、交差点などでの出会いがしらの衝突事故。「よく通り慣れている道。いつも車や人通りは少ないから」と、安全確認を怠った結果、衝突、というように、大きな道路より、信号機のないような交差点で起こることが多いという。どの事故にせよ、「来ないだろう」「止まるだろう」といった、危険可能性を軽視した結果、発生したもの。「もしかしたら◯◯かもしれない」と常に危険を想定しながら運転することが事故防止につながる。
同署では現在、小学校や教習所で交通安全教室を行うなど、幼い時や運転者として車道に出る前からの指導にも力を入れている。また、一昨年から努力義務が課された自転車のヘルメット着用についても、更なる定着化を促している。
交通課の工藤誉課長は、「運転者だけでなく、歩行者に関しても、どんな場所でも交通事故は起こりうると意識し、『ここは平気だろう』ではなく、『もしかしたら』と慎重になってほしい」と注意を促した。