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阿賀野市産小麦に牛乳も。地元素材を生かす「あがの酪農カフェ」。

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阿賀野市産小麦に牛乳も。地元素材を生かす「あがの酪農カフェ」。

先日ご紹介した「道の駅あがの」内にある「あがの酪農カフェ」。県内酪農発祥の地・旧安田町の牛乳や、市内産の小麦、さらには、道の駅の農産売り場で人気の果物を使用するなど、阿賀野市への愛を感じるお店です。今回はメニュー開発から調理までを担当し、オープン当初から「あがの酪農カフェ」で働く田中さんに、いろいろとお話を聞いてきました。

あがの酪農カフェ

田中 乃子 Noko Tanaka

1997年新潟市生まれ。調理の専門学校を卒業後、大手コーヒーショップなどいくつかのカフェで働く。「あがの酪農カフェ」のオープニングスタッフで、現在は責任者を務める。自身もカフェ好き。「道の駅あがの」の坂井駅長から、大きな期待を寄せられている。

直営店だからできる。地元素材で、丁寧に作られるスイーツ。

――こちらは、「道の駅あがの」の直営だとお聞きしました。

田中さん:はい、その通りです。旧安田町は県内の酪農発祥地なので、お店の名前が「酪農カフェ」なんです。なるべく「地元の食材を使ってお菓子を提供したい」と取り組んでいます。

――田中さんは、「あがの酪農カフェ」さんのオープニングスタッフだそうですね。

田中さん:勤めていたカフェを辞めたものの、どうしてもカフェで働きたくて。そんなときに国道49号を通って、ここに新しい道の駅ができることを知りました。調べてみたら、館内のカフェでスタッフを募集するというので、「これはやりたいことができるかも」と思ったんです。

――いろいろなスイーツがあるみたいですね。

田中さん:オープン当初からあるメニューは、阿賀野市の「やすだ愛情牛乳」を使用した「素材シンプルプリン」です。「素材シンプル」という名前の通り、牛乳、たまご、砂糖、バニラエッセンスで、誰にでも好まれる味に仕上げています。それから、スコーンを作って、続いてパウンドケーキ、マフィンなども提供できるようになりました。

――「やすだ愛情牛乳」だなんて、さすが酪農の町です。

田中さん:スコーンや焼き菓子には、阿賀野市産の小麦「ゆきちから」を使用しています。自家製粉した、全粒粉小麦です。館内の農産品売り場で扱っている「ホムトンバナナ」のスコーンは、完熟したバナナを使用しているので、味に深みがあるんですよ。スコーンのフレーバーは、他に国産かぼちゃ、あんことバター、焼きいもバター、チョコバナナ、あんことクリームチーズなど、時期によって異なるんですけど、いくつもご用意しています。

――スコーンがこれだけ豊富だなんて、珍しいのでは、

田中さん:阿賀野市の果物や野菜を生かせると思って、スコーンを作ることにしました。生地に素材を練り込めるし、サンドする中身にもぴったりなんです。

メニュー開発から、調理までを道の駅内で完結。

――ここまで地元の素材が生かされているお店だとは思いませんでした。

田中さん:いいものを選ぶと原価に影響するので、なかなか苦労します(笑)。地元食材を使おうとトライされているところは多いと思うんですけど、牛乳、小麦、フルーツって、ここまで阿賀野市産を選んでいるお店は、あまりないかもしれません。そこは、自信があります。

――田中さんがメインで調理されているんですか?

田中さん:これまでも調理の経験はありましたので、ほぼお任せいただいています。地元の素材を使っているところがお店の軸ですが、それ以外にも、シロップなどもぜんぶ手作りしているところもこだわりです。

――なんともキュートなビジュアルのソフトクリームが、気になっています。

田中さん:ソフトクリームにも「やすだ愛情牛乳」の味が生きていますね。さっぱりしていて、濃厚で。食感はちょっとジェラートっぽい感じですよ。かわいらしさを意識して、コロッとした見た目にしています。

――メニュー作りは、どうされているんですか?

田中さん:坂井駅長とふたりで「こんなの作れたらいいよね」って、話し合って決めるんです。ベースのレシピがあったとしても、「ここだけの味」になるように何度も試作します。スコーンは、小麦を全粒粉にするところからはじめたので、もう何回試作したか覚えていないくらいです。ちなみに、すべてのスイーツを館内の調理室で手作りしているんですよ。

――道の駅にこういうカフェがあると、いろいろメリットがありそうですよね。

田中さん:駅長は「カフェがあることで、若い世代のお客さまが足を運んでくれる」と、よく言っています。道の駅はご年配のファンが多いイメージですけど、「あがの酪農カフェ」には、お子さんもたくさん来てくれますし、10代、20代の方も多いんです。やっぱりソフトクリームの効果が、いちばん大きいかもしれません(笑)

1日1,000個売れる、大人気スイーツ。

――田中さんがこれまで働いていたカフェとは、どんなところに違いを感じますか?

田中さん:やっぱり農産品売り場で扱っている野菜や果物を使って、「何かできないかな」という展開になることでしょうか。季節ごとに旬のものがあって、それでどんどん新商品が生まれるから、私にとってはすごく新鮮です。阿賀野市で「こんなものが作られているんだ」って、発見がたくさんあります。

――挑みがいがありそうです。

田中さん:大手のコーヒーショップで働いていた頃、全国のスタッフから新作メニューを募集する企画があったんです。案を紙に書いて提出する試みだったんですけど、その経験が「すごく楽しい」と思ったんです。今は、そういう機会に終始恵まれているって感じです。

――こういうお仕事だから、お客さんの反応がダイレクトに感じられるんじゃないですか?

田中さん:「今まで食べた中で、いちばん美味しい」って言われると、ほんとう嬉しいですよね。キャロットケーキが好きな方も多くて。Instagramで「はじめて食べたけど、美味しかった」とコメントをいただいたときは、グッときました。

――春先の新メニューは決まっていますか?

田中さん:2月から「いちごのショコラ」スコーンを焼いています。いちごシロップも自家製です。それから駅長イチオシの佐渡フェア(4月25日~5月25日)では、「佐渡牛乳」を使ったソフトクリームを期間限定で販売予定なので、楽しみにしていてください。

――佐渡フェアの頃は、ソフトクリームが美味しいでしょうね。

田中さん:おかげさまで、ゴールデンウィークだとかは、もうずっと向こうまで行列です。1日1,000本、ソフトクリームが売れるときもあります。調理室がガラス張りなので、常に見られている緊張感があるんです。でもそこから、お客さまがソフトクリームを持って楽しそうにされている様子を見るのがまた嬉しいひとときなんです。

あがの酪農カフェ

住所/阿賀野市窪川原553-2(道の駅あがの内)

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