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選挙の情勢、報道しすぎも考えもの?

文化放送

大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、10月23日の放送に政治アナリストの伊藤惇夫が出演。衆議院選挙の投開票が近づく中、日本の選挙報道に関して語った。

大竹まこと「伊藤さんは選挙の当落予想をあまりしないそうです。何か理由がありますか?」

伊藤惇夫「あります。外れるからです(笑)。事務局のトップで選挙を何度か仕切ってきたんですよ。マスコミが盛んに世間の情勢調査などしていますけど、政党も独自で行うんですよ。自民党も当時の民主党もしていました。これは封印していた話ですけど、独自の調査機関を、外にですけど持っているんです。そういうところに調査をかけさせる」

大竹「はい」

伊藤「経験を積んでいますから、政党の調査って精度も高いんですよ。ところがハッキリ言って1ケタ以内の誤差なら大成功です。だいたい2ケタの誤差が出てしまいます。たとえばその日の天気で投票率って変わるじゃないですか。天気が悪ければ投票率は下がるし。朝に夫婦喧嘩をすれば投票率も変わる」

大竹「え(笑)?」

伊藤「そういう人もいるわけです(笑)。ちなみにいちばん投票率が高くなる天気というのが、経験上『小雨のち曇り』です。小雨が降っていると行楽の予定をやめるじゃないですか。昼ごろ外を見たら『雨あがっている。でも曇っている。何かやることないかな。選挙でも行くか』となるんです。勝手な解釈ですけど」

大竹「勝手な解釈(笑)。でも言われてみれば、そういうことも影響するのかなあ、と。巷では当落予想みたいなものがあちこちで出てくるじゃないですか」

伊藤「批判を覚悟で言うと、新聞がなぜああいう情勢調査を行うかわからない部分があるんです。『この人が一歩リード』『この人は大接戦』など。こういう新聞の情勢調査というのは、その時点の民意なんです。変わることもあるわけで。同時に、そういう報道に引きずられる有権者も出てくるわけです。それをやっていいのか、というのもある」

大竹「なるほど」

伊藤「新聞の世論調査を見ると『まだ決めていない人が2、3割います。変わる可能性もあります』と書いてある。じゃあなんで報道するんだ、となるんですよ」

大竹「たとえば『与党が圧勝!』みたいな記事が出ると『なんだ……』みたいな気持ちにはなりますね」

伊藤「両方出る可能性があるんです。勝ち馬に乗るパターンと、アンダードッグ、義経をかばう人たちみたいな。両方の効果がどう出るかわからないんです。ちなみにフランスは選挙の一定期間前以降は、そういう選挙報道をしてはいけない、という法律があるんです」

大竹「そうなってくるとマスコミが黙ってしまう、ということにもなりますね」

伊藤「だから選挙というより各政党の政策論議みたいなものを報道するのはかまわないと思うんですけど、ああいう報道をすることでどれだけプラス、マイナスが多いのか。調査にはものすごくお金がかかるんですね」

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