十日市場中男子バスケ部 創部以来 初の関東出場 学校の歴史に新たな足跡
十日市場中学校の男子バスケットボール部が総体予選の横浜市大会、神奈川県大会を2位で通過し、創部以来初めて関東中学校バスケットボール大会に出場した。
今年の関東大会は8月7日から9日にかけて、千葉県で開催。1都7県の代表20チームが出場した。十日市場中は、初戦で太田(千葉)に勝利。2回戦で優勝した実践学園(東京)に敗れたものの、学校の歴史に新たなページを刻んだ。
「打倒、豊田」
昨年の夏、新チームになって掲げた目標は「県ベスト4」。これは先輩たちが掲げて達成できなかった目標だった。その秋に行われた新人戦。市大会は決勝に進んだものの、身長190cm台2人を擁する豊田(戸塚区)に敗れ準優勝。続く県大会でも決勝で豊田と再戦し、惜しくも敗れた。その悔しさを胸に、「打倒豊田!そして全中!」が新たな目標となった。
十日市場中は最も身長の高い選手で175cm。平均身長の低いチームが参考にしたのは、21年の東京オリンピックで銀メダルを獲得した日本代表の女子チームだ。オールコートでディフェンスに当たり、速攻と3ポイントに活路を見出した。限られた練習時間の中で、量より質を重視。また全員が欠かさず練習後にプレイブックを記し、反省と準備を怠らなかった。順調にチームは成長を続け、今年5月に行われた市の選手権大会では、1点差ながら遂に豊田から初勝利を挙げた。
「悔しさと誇りと」
そうして迎えた今夏の総体予選。市北部ブロックを1位で勝ち上がると、市大会の決勝で再び豊田と対戦し敗戦。続く県大会も決勝で豊田の後塵を拝したが、2位で関東への切符は手にした。「関東大会でも決勝に進んで豊田にリベンジ」。新たな決意を持って挑んだが、その目標は叶わなかった。
顧問を務める平野雄大教諭は「新チームになってから公式戦では関東2位の豊田と、関東1位の実践学園にしか負けていない。チームの連携に関しては関東でもトップクラスだった」と選手の健闘を称えた。
「関東大会の会場では自分たちが一番弱く見えた」と話していた森谷知輝主将も「全国出場が目標だったので悔しい思いもあるが、新たな一歩を踏み出せた。身長の小さいチームでも頑張ってここまで来ることができ、達成感もあります」と笑顔で振り返っていた。