どうした山本? 何があったんだ山本【家そば放浪記】第272束:食品スーパーマーケット三徳(Santoku)で買った、山本食品『信州 飯綱高原そば』299円(1人前149円)
もう272回も続いている当連載を第1回目から愛読してくれている読者様なら、「山本」という字を見たら「由伸」でもなければ「耕史」でも「リンダ」でも「太郎」でもなく、「食品」を思い出すことだろう。
完全無欠、干し蕎麦界の最強戦士といえば山本食品。これまで輝いた栄冠は数知れず。現時点でもTOP5ランキングに入るほどの実力者。山本食品の蕎麦を買っておけば、まあ外さない……というのが定説であった。
ところが!
【画像】そば湯には、あまり期待できない。どんな色なのかは画像で確認しよう。
食品スーパーマーケット三徳(Santoku)のPB蕎麦『信州 飯綱高原そば』の製造者は、皆さんお馴染みの山本食品。山本の十八番である「十割」ではないが、そば粉先行の蕎麦である。
気になるのは、山本食品にしては、やけに作り方がシンプルであること。
どのくらいシンプルなのかというと……
デカい鍋に湯を沸かし……
5分ゆでて……
ハイ、完成。メチャ簡単だ。
して、そのお味は──
ムムム、これは山本にしては珍しい……。
一切の忖度なく書くが、「家そば」か「外そば」かなら、ギリ「家」かなと。帝王山本、当連載3回目となる「家」評価と相なった。
いったい何がどう家だったのか。いろいろな理由はあるものの、最もアウトだったのは “ときめきがない” こと。なんか “やる気” を感じない。食べていても、ワクワクしない。
また、二八なのか、七割なのか、はたまたそれ以下なのかはわからないけど、あんまり味がしない。蕎麦の味どころか、そもそも全体的な味が薄い。
そしてさらに水っぽい。蕎麦自体の食感はよいだけれど、どうにもこうにもウエッティー。ちゃんと水は切ったけど、水分保有量が多い感じがした。
どうした山本。おいしいことはおいしいんだけど、まあ普通というか。感動がない。こんな山本もあるのだなと思った。
人間、調子がよくないときもある。山本にも、調子が悪い時もある。
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24