【葛藤】「銚子丸の絶品あら汁(無料)」をいっぱい食べたいけどプライドも保ちたい … そんな私がたどり着いた “ええ感じの落としどころ”
私が先日はじめて訪れ、これまで行かなかったことを激しく後悔したのは回転寿司の『銚子丸』である。この感動の要因は、行ったタイミングがたまたま “平日の昼間” だったことが超デカい。あれが “休日の夜” だったら、この記事は無かっただろう。
平日昼間の銚子丸の何がイイって、なんと「開店〜14時まであら汁無料、しかも食べ放題」なのだ。ここまでは割とありえる話だが、このあら汁がスゴいのは死ぬほどウマいこと!!! 無料&食べ放題部門では日本1位の可能性ある!!!
……さて。こうなると一瞬頭をよぎるのは「それじゃ寿司1皿だけ注文して、あら汁10杯飲んでもいいってコト?」問題だ。でも……それって人としてどうなんだろう? ルール上はOKなのかもしれないけど私、そんなにハート強くないかも……!?
・落としどころを探そう!
ってことで「無料のあら汁をたくさん飲みたいけど、ケチな客だと思われるのは耐えられない」という自意識過剰でビビリな私にとっての“いい感じの落としどころ”を探っていこう。
初めて銚子丸を訪れた私と友人はあら汁のクオリティにたいそう驚き、各自5杯おかわりした。このときは1人6000円くらい飲み食いしたので、別に5杯おかわりしても全然OKな空気感だった(※ 個人の感覚です)。
そこから1カ月後……寝ても覚めてもあら汁が忘れられない私は、1人ノコノコ平日の銚子丸へやってきた。銚子丸は回転寿司ではあるものの、スシローとかと比べると2〜3倍くらいの価格帯だ。
私は地主でも石油王でもないので、好きなだけSUSHIを注文したいのはヤマヤマなのだが、ランチごときで何千円も使っていたら割と近いうちに破産するだろう。しかし「寿司1皿注文してあら汁10杯食う」みたいな行為がルール上はOKだとしても、その気まずさに耐えるくらいなら死を選ぶタイプである。
でもあら汁はいっぱい食べたい……
……などとメンヘラ爆発させてるヒマがあるなら、もう行ってみちゃったほうがいいと思った次第だ。気まずさに耐えられず結局5000円くらい使っちゃうのかもしれないが、それはそれ! 人生勉強!
・※ あくまで個人の感覚です
かくして開店前の銚子丸に並んだ私は、この日の一番乗りでカウンターに通された。目の前には板前さんがいて普通なら喜ぶところであったが、自意識過剰ゆえ「なるべく安く済ませたいという魂胆を見抜かれやしないか」と終始ヒヤヒヤするハメになった。
ややあって店員さんが「本日のおすすめは『劇団セット浜風』です」と知らせに来てくれた。5貫で1155円(税込)……なるほど、これはイイかもしんない。“2.5皿注文した人” と “おすすめのセットを注文した人” とでは、同じ5貫でも印象が全く異なる(※ 個人の感覚です)。
『劇団セット浜風』を注文したので、胸を張ってファーストあら汁をいただこう。自意識過剰者にとって幸いなことに、銚子丸のあら汁はセルフサービスだ。
こんなデカいあらが無料ってどんなカラクリ? 銚子丸のあら汁はとにかく具沢山が特徴。デカあらの他にもザク切りのキャベツやニンジンがドサドサ入っていて、野菜不足も解消されるのが嬉しすぎる。お味は言わずもがな。こんだけ具が入った汁がウマくないワケない。
・小心者ゆえに
即座に2杯目。ネギとワカメはトッピング。
骨の髄まで染み渡るうまみエキス。外気温もあいまって汗出てきた。
ここでようやく寿司に手をつける。このクオリティで1155円はけっこうお得だと思うのだが、今回はあら汁記事なので省略。
……と、問題発生だ。あら汁という性質上、当然ながらお椀には骨やら皮が残る。おかわりをするにはこの残骸を始末する必要があるのだが……
この問題に対して銚子丸サイドは “そのつど新しいお椀を使う” というスタイルをとっているのである! 私のようなビビリにとって、これは「ありがた迷惑」以外の何モノでもない。なぜなら「タダで食ってる上に洗い物を増やして申し訳ない」という気持ちになるから。
気にしすぎなのは知ってる。でも気にしちゃうんだから仕方ない。
・ええ感じの着地点
とか言いながらシレッと3杯目。七味で味変してみました。
寿司5貫セットに対して無料のあら汁3杯……ビビリの私にとっては、ここらが限界に思われた。店舗によると思うが開店直後の銚子丸(平日)はわりと空いていて、店員さんたちが店内あちこちで異常がないか目を光らせている。
絶対に絶対にそんなことないと100%分かっちゃいるが、これは自意識過剰者にとって「コイツあら汁めっちゃ食うやん」という視線に感じられてならないのである……それに緊張も相まって結構お腹いっぱいになってきた。ここが私の “ええ感じの落としどころ” なのだろう。
と、思った刹那……
突如として注文パネルの表示がパッと切り替わり、「プリンお安くなってま〜す!」という店員さんたちの威勢のいい掛け声が店内に響き渡った。
初心者ゆえ詳細は不明だが、銚子丸にはこういったタイムサービス的なシステムが存在しているらしい。
かくして私は4杯目のあら汁をいった。「寿司5貫とプリンとあら汁4杯」……あくまでも私個人の感覚ではあるが、それはギリ許容される範囲な気がした。
ちなみにこのプリンがウマすぎて腰が抜けるかと思ったのだが、今回はあら汁記事ゆえ詳細は次回。スイーツとあら汁の交互食い、イケる。
この日のお会計は税込1375円。平日女子1人ランチとして理想的な金額といえるだろう。なお銚子丸では平日ランチタイム以外でもあら汁を単品で注文することができ、値段は中椀253円(税込)、大椀374円(税込)。
「そんなにビビリで自意識過剰なら、あら汁有料タイムに行けばいいのでは」という意見もあろうが、それはその通りなので今度やってみようと思う。とにかく銚子丸のあら汁は最高だ。知らなかった人はどの時間帯でもいいから行ってみて!
参考リンク:銚子丸
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.