城ケ島でのフカセ釣りで40cm筆頭に口太メジナ6匹手中【神奈川】良型尾長も2尾浮上
城ケ島の地磯で寒メジナ釣りを満喫した。2月下旬でも海水温は15℃台と高めに推移し、良型の尾長や口太がヒット。強烈な引きに耐えながら、最大40cmの口太をキャッチした。潮の流れやエサ取りの状況を見極めた釣り方が鍵となった一日を振り返る。
城ケ島の地磯でメジナ釣り
「雨はふるふる / 城ケ島の磯に……」の歌詞で知られる「城ケ島の雨」。城ヶ島は、作詞者北原白秋の石碑があることでも、風光明媚な観光地としても有名だ。三浦半島の最南端にあり、首都圏から近い島である。
島の東側半分に広がるのが県立城ケ島公園。太平洋に面した島ならではの岩礁地帯の絶景を眺めることができる。また、公園内では1月下旬頃になると春一番の花だよりとなる水仙が咲き始めて楽しませてくれる。
また、南側から西側に掛けては太平洋の荒波に浸食された荒磯が連なり、釣り場として伊豆半島にも負けないほどの魚影が濃い釣り場と言っても過言ではない。
また、観光とは関係ないが、TVドラマや雑誌などの撮影地としてもよく使われる。これは首都圏から近いことが理由の一つだろう。
城ケ島の釣果状況
2月の声を聞く頃になると海水温は低下して、狙いのメジナは食い渋る傾向が強い。ここ数年は海水温の低下が遅くなる傾向がある。今年も例外ではなく、釣行日の2月下旬でも15℃台と比較的高めに推移している。こうなると、低水温期の寒メジナ釣りではなく、高水温下の寒メジナ釣りになる。
いずれにせよ、エサ取りが居る、居ないに関わらず、本命のメジナのポイントを見極め、どうやってそのポイントに仕掛けを流し、コマセと合わせてメジナに口を使わせるかがこの時期のキーポイントとなる。
釣況にはばらつきがあるものの、多少荒れ気味のときに良い釣果が出ている。サイズ的には30cm前半から40cm超えも出ているようだ。
釣行した日は、昼前に城ケ島に到着。お昼ということから主だった釣り場はすでに釣り人で一杯。駐車場から一番遠いポイントだけは1か所空いていたので、何とか釣りができるのでホッとした。
当日のコマセと仕掛け
コマセはオキアミ3kgに、「グレパワー沖撃ちスペシャル」「アミパワーグレスペシャル」「超遠投グレ」各1袋。サシエ用に「くわせオキアミスペシャルM」を用意した。
タックルは、ロッド・がま磯インテッサGⅤ 1号5m。リール・22トーナメントISO2000LBD。ミチイト・銀鱗SSMK1.5号。ハリス・トヨフロンスーパーLEXハイパー1.5号を10m取り、ウキ仕掛けはハリスの中に組んだ。
釣り始めは塩田ウキSG8号、ハリは一刀グレ5号を使って挑んだ。
実釣開始
釣り座は城ケ島南側に位置する猪ノ子島前のハナレと呼ばれているポイント。水深は10m前後あり、一年を通じていろいろな魚種が狙える。ここでは過去に、メジナ狙いの仕掛けでカンダイの70cmクラスを釣り上げている。
ハナレポイントは波が高いと渡れないが、歩いて渡れる。1人か仲間だと2人が入れる。左右どちらの潮も流せる。海はベタ凪で、潮の泡が足元から綺麗にまっすぐ沖に流れている。いかにも釣れそうな雰囲気だ。
焦る気持ちを抑えてすぐにコマセと仕掛けを準備して釣り開始。足元に撒いたコマセは潮筋通りに真沖にゆっくり沈みながら出ている。仕掛けを少し沖に投入してコマセと完全同調させて流した。
アタリがあるもラインブレイク
エサは取られない。それではと、投入点をもう少し沖に変え、コマセを手前から多めに撒いて、やや深めで同調させるようにした。今度は少しかじられてきた。
3投目。同じ狙い方で狙うと、仕掛けが馴染むとゆっくりウキが沈むセッティングにしているウキが徐々に沈み、ウキが見えなくなった途端、竿をひったくるような強烈なアタリが出た。
態勢を整え、ゆっくりとやり取りを開始。時間にするとわずか10秒ほどだろうか。2回目までの引きには耐えられた。しかし、3回目の下への突っ込みでハリスを切られてしまった。
仕掛けを回収すると、チモト上がスパッと切れている。どうやら良いサイズの尾長メジナが居るようだ。
尾長メジナをキャッチ
尾長メジナ狙いの釣り方をしていなかったのが悔やまれる。口太グレだと、しっかりとハリは飲ませるくらいに遅合わせだが、尾長釣りの場合、仕掛けは張らず緩めず、アタリが出たらすぐに合わせ、ハリは飲まれないようにするのが鉄則。
情報では夏ごろには大型の尾長メジナは釣れていたようだが、さすがにもう2月だから、釣れるのは口太メジナだろうと甘く見ていた。
すぐに仕掛けをハリス1.7号、ハリは一刀グレ6号に変更した。その甲斐あって、尾長メジナは35cm~37cmを2匹取ることができた。
口太メジナが連発
夕方にかけて潮が少し速く流れ出したので、更なる大型を期待して潮筋を集中して狙った。潮流に負けないようにウキをG6号に取り替えて仕掛けを安定させた。尾長よりはタナは深くなるが、丸々と太った35cmから37cmの口太が連発した。
最後の一投と入れた仕掛けには、この日の最大となる40cm口太も釣れ、半日の釣りで合計6匹のメジナを釣り、城ケ島の寒メジナ釣りを満喫した。
今後の城ケ島での釣り予想
今回はまだ水温が高い状況下であったが、この原稿を書いている3月あたま、海水温は急激に低下して13℃台を記録している。
こうなると低水温期の寒メジナ釣りとなる。寒さ対策を万全にして、寒グレ釣りを楽しんでみてほしい。
<塩田哲雄/TSURINEWSライター>