【京都銭湯】創業昭和4年の古き良き銭湯文化残す山科唯一現存する絶滅危惧種「東野湯」
汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は京都山科に唯一現存する銭湯。創業昭和4年の古き良き和風建築の絶滅危惧種的銭湯。
京都山科エリアに唯一現存し営業続ける昭和4年創業の銭湯
山科区東野、外環状線の西側に平行して走る通り沿い。そこに、見るからに昭和風情漂う木造建築の銭湯『東野湯』があります。以前からずっと気になっていた銭湯で、この日は休日にやってきました。初訪。
京都は全国的にみると、比較的まだ銭湯が現存する土地柄として銭湯好きの間では知られていますが、それでも年々減少傾向。経営者の高齢化、後継者不在ということで、町から消えつつある存在です。つい最近も、金閣寺最寄りにあった金閣寺温泉が残念ながらこの2月に閉業。
そして、山科エリアにもかつては数多く銭湯が存在しましたが、今となってはここ東野湯が唯一現存する銭湯に。そういえば、友人の中には元銭湯の娘もいました(笑)
こちらは、創業昭和4年の古き良き佇まいが店構えからも伝わり、この看板一つとっても味わい深い雰囲気。
玄関には隣どおしになった男湯と女湯の引き戸の入口。そして牛乳石鹸の暖簾がかかり、富士山が描かれています。
面白いのが、暖簾をくぐると植栽かと思えるように木の幹がそびえ、それが天井を破って上に伸び、旺盛に葉を茂らせています。これも、お店の歴史の古さを物語っているんでしょうね。
引き戸の入口を入ると下足箱があり、銭湯風情漂う木製の鍵付きタイプ。
ここから浴室に入りますが、もちろん撮影禁止のため拙い間取り説明となることをご容赦ください。
脱衣室入口入ると、男湯と女湯を隔てる位置に番台&テレビがある昔タイプの間取り。カーテンで仕切られていて見えないようになっています。番台には70オーバーらしきご主人がボイラー管理と店番掛け持ちで対応されてるようで、時折不在になられたり。番台にご婦人の写真が飾られ、聞くとご主人の御母上とのことで、御存命の時は御母上が番台で店番、息子であるご主人がボイラー担当だった様子。
脱衣室も昭和風情が漂い、木製のロッカーに籐の籠。ロッカーには御主人の趣味なのか、野鳥や風景写真などが飾られています。使用可能かどうか未確認ですが、昭和製のマッサージチェアーや頭を覆うタイプのぐるぐるドライヤーもありました(笑)
浴室入って中央に浴槽が縦に3つ並び、深風呂、ジェット&浅風呂、電気風呂。そのまわりにシャワー&カランが20弱ほど。そして、入口入ってすぐ右手に独り用シャワー室もありました。サウナはありません。洗い場ではケロリンの風呂桶はありつつ、椅子は無し。いずれにしても老朽化し、さらにご主人一人で切り盛りされているため、メンテの行き届かないところも正直ありましたが、それも致し方なし。お湯自体はよく温まるいいお湯でした。
脱衣室には常連さん用の棚があり、そこには20個近く風呂桶が並んでいるため、意外と多くの方がふだん利用されてるのかもしれません。もしかしたら、ご主人のご高齢さを考えると、もはや絶滅危惧されるお店で、常連さんのために頑張って営業を続けている、という印象もありました。
京都市内の銭湯の中には、代替わりしてサウナや新しい設備が導入されたお店もありますが、こちらは施設的にかなり古いと思われ、昔懐かしさを味わえる貴重なお店といえるかもしれませんね。ご参考に。
詳細情報
店名:東野湯
場所:京都市山科区東野百拍子町27−3
電話:075‐581‐0926
営業時間:15:00~21:00
定休日:月曜日
関連サイト:https://1010.kyoto/spot/higashinoyu/