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受験生のやる気を奪う!親がやりがちな“2つのNG行動”と“ポジティブな声かけのコツ”

saita

受験生のやる気を奪う!親がやりがちな“2つのNG行動”と“ポジティブな声かけのコツ”

受験生がいる家庭では、子どもの努力を支えながら、親としてどのように接すればいいのか悩むこともありますよね。今回は、これまでに3,000名の生徒を指導してきたファーストステップスの代表 浅原謙さんに「受験生の親が気をつけるべき行動」と「子どもにポジティブな影響を与える接し方」についてお話を伺いました。

教えてくれたのは……浅原 謙さん

法政大学工学部(現デザイン工学部)卒業。学生時代に首都圏学習塾にて講師を務め、5年間の講師生活後、東京都内の飲食コンサルティング会社に入社。3年目に取締役に就任。2016年に合同会社ファーストステップス(2017年に株式会社へ組織変更)を設立、同時にファーストステップス+未来塾の塾長に就任。中学生時代の塾の講師との出会いにより劇的に成績が伸びた経験から、何事もきっかけと自身の目標があれば変わることができると子どもたちに伝えている。

受験生の親が注意したい「2つのNG行動」

受験生がいると、家の中がピリピリすることもあると思います。子どもがモチベーションを保ち、落ち着いて学習に取り組むために、親としてどのような接し方が適切なのでしょうか。浅原さんは、2つの行動に注意してほしいと言います。

NG1.自分のものさしで考える

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浅原さん「親御さんが自身の学生時代をものさしにして考えるのは、控えたほうがいい行動のひとつです。その理由は、昔と今とでは求められるスキルが変わっているからです。

テストの点を例として挙げると、20年前の400点は優秀なグループに入る程度のレベルでしたが、今の400点はトップレベルの成績です。これは学力が低くなったわけではなく、平均点自体が下がっているため。かつては選択問題で正しい答えを選ぶだけで点数が取れましたが、今は選んだ理由まで説明する必要があり、点数を取る難易度が上がっているんです。

そのため、子どもに『私だったら〇〇点取れたのに、あなたは〇〇点しか取れないの?』といった言葉は、子どもからすると納得いかないものですよね。“令和の時代に求められているものは以前とは違う”と理解することが大切です。」

NG2.比較する

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浅原さん「『お兄ちゃんはこれだけやっていたよ』といった、きょうだい間での比較もNGです。比較されることで、子どもはネガティブな感情を持ち、モチベーションが下がってしまいます。人は、どうしても“できること”より“できないこと”に目がいきがちで、つい口にしてしまうこともあるかもしれません。ですが、上の子は上の子、下の子は下の子として、それぞれ別の人格として考えることが大切です。」

子どもが伸びる「ポジティブな声かけ」

これまでに3,000名の生徒さんを指導してこられた浅原さん。子どもが不安定になりやすい受験期は、特にポジティブな声かけが大切だと言います。塾での声のかけ方で意識していることを伺いました。

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浅原さん「できないこと、わからないことがあるから塾に来ているというのが前提なので、どんな小さなものだとしても成長を見抜き、肯定的な変化をしっかり評価してあげられることが大切だと考えています。例えば、いつもよりテストの点数が上がった生徒さんに『天才じゃん!』などと声をかけ、前向きな気持ちになってもらうことを心がけるなどです。

受験が近づき、自信を失いかけている生徒さんには、『私は、あなたならできると思っているけれど、あなたは“できないと思う自分”と“できると思う自分”、どちらを選ぶ?』と問いかけることもありました。大人が子どもを信じてあげることで、子どもたちは自分を信じる力を持てるようになります。
余談ですが、今年の高校入試前には、受験生たちが日曜日に塾に集まり、お菓子を食べながら話す時間を設けることもありました。日々の不安や悩みなどを話し、みんなスッキリした気持ちで帰っていましたね。受験生もガス抜きをする時間が必要なんです。

ご家庭でも同じです。特に1番目のお子さんの場合、親御さんも受験生の親としては1年生なので、わからないことも多いと思います。不安な気持ちから『自分のときはこうだったから、もっと〇〇したほうがいい」とついアドバイスをしたくなるものですが、それが子どもにとっては逆効果になることもあります。子どもが安心して努力し続けられるように、ポジティブな声をかけ続けることが大切です。」

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一番大切なのは、親が「平常心」でいること

受験に向けて、子どもたちは日々努力を重ねていますが、試験が近づくにつれて親が不安になることも。そんなときは、親として子どもにどのように向き合うとよいのでしょうか。

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浅原さん「都道府県によって、内申点と入試の点数の比重が異なるので、最後まで何が起きてもおかしくありません。そのため、入試当日まで知識を入れてもらったほうがいいのですが、一番大切なのは不安を取り除いて平常心でいることだと思います。中学校生活3年間かけた学習の積み重ねが内申点に反映されていくことを踏まえて、日々どのように学習に取り組んでもらい、親として子どもにどのように向き合って接していくかが重要です。

親が『テストの点が5点上がった、下がった』などと一喜一憂するのは、お互いのストレスを増やしてしまうので控えたほうがいいかもしれません。子どもたちからすると、親は最後まで味方でいてほしい存在です。親御さんの不安な気持ちはとてもよくわかりますが、その不安が伝わって子どもの居場所が居心地のよくない場所になるのは避けたいところですよね。」

不安になったときには相談して解決策を見つけよう

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浅原さん「不安な気持ちになったときには、学校や通っている塾の先生に相談してみるといいと思います。私の塾はオンライン授業も開講しており、他県から受講されている生徒さんもいらっしゃいます。Zoomでの面談でお話をすることで、不安な気持ちが軽くなる親御さんも多いです。私でよければ、セカンドオピニオンとしてご相談いただいてもOKですよ。まずは不安な気持ちを減らすことから始めてみるといいと思います。」

お話を通じて、浅原さんの塾の前向きで温かい様子が伝わってきました。親も子も、不安な気持ちを抱え込まずに、目標に向かって充実した受験生活を送れるといいですね。

shukana/webライター

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