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リスニング力を上げる!濵﨑潤之輔先生の「ポケット語学」全力活用術【第3回】

NHK出版デジタルマガジン

リスニング力を上げる!濵﨑潤之輔先生の「ポケット語学」全力活用術【第3回】

独学でTOEIC®L&Rテスト990点満点を90回以上取得し、大手企業での英語研修を行ったり、大学で教壇に立ったりと大活躍中の濵﨑潤之輔先生。独学の達人でもある濵﨑先生が、英語学習アプリ「ポケット語学」の活用術を語りつくす連載の、第3回。テーマは「リスニング力がアップする活用法」です!
■第1回 僕の『ポケット語学』活用法はこちらから。
■第2回「スピーキング力を上げる!」ポケット語学の活用法はこちらから。

ポケット語学を使って、リスニング力を上げていこう!

英語の技能は大きく分けて4種類。スピーキング、リスニング、リーディング、そしてライティングに区別することができます。今回はその中の「リスニング」に焦点を当ててお話ししていこうと思います。

英会話の半分はリスニングです。スピーキングと対になる受動的な技能ですが、相手の話していることを理解できないと、当然ながら会話は成立しません。また、スピーキングは自分のペースで行うことができる技能であるのに対して、リスニングは「受け」の技能になります。どのように学習していけばリスニング力をアップさせられるのかを、「ポケット語学」の活用法と合わせてご紹介していきます。

基本的な3つのリスニング学習法と効果

1リッスン・アンド・リピート

「リッスン・アンド・リピート」とは、英文を聞き、聞こえた英文を声に出す練習です。英会話文(英文)のスクリプトを見ながら、1文ずつ音声を聞き、聞いたところで音声を停止します。その後、すぐに英文を声に出してリピート(音読)してください。各英文を10回ずつ音読しましょう。ナレーターの発音や話し方をできるだけ真似することが上達のコツです。

アプリを使った「リッスン・アンド・リピート」のやり方

収録されている「ラジオ英会話」を例に説明します。

1)「STEP 1 会話文で学習する」の中にある各セリフの下にある「スピーカーのアイコン」を押します。

2)セリフの英文が1度流れるので、流れ終わった直後に同じセリフを声に出して言ってみます。

3)1)と2)を10回繰り返したら「マイクのアイコン」を押し、自分の読み上げる音声を録音してみましょう。ご自身で満足できる読み上げになっていれば、合格です。

「リッスン・アンド・リピート」には、以下のような効果があります。

1. 正確な発音を身につけられる
ネイティブナレーターの発音を真似することで、リスニング力が向上します。正しく発音できる英文は、聞き取りも簡単になるためです。

2. 聞き取れない部分を特定できる
発音があいまいだったり、できなかったりする箇所は、自分のリスニングの弱点であると認識できます。

3. 音声の連結や脱落を学べる
英文中では、単語が連結したり音が脱落したりすることで発音が変化します。これを自然に学ぶことで、リスニング力だけでなく発音も向上します。

4. 記憶力と集中力が向上する
音声を正確に再現しようとすることで、記憶力や音への集中力が鍛えられます。リピートトレーニングを続けることで、これらの能力が自然に向上します。

2ディクテーション

「ディクテーション」とは、1文ずつ音声を聞いて記憶し(1文を聞き終えたらその時点で音声をポーズして)、その文を正確にノートに書く練習です。その際、スクリプトや日本語訳は見ないようにして、音声だけを頼りに英文を書くようにします。

アプリを使った「ディクテーション」のやり方

1)「STEP 1 会話文で学習する」の中の右上にある歯車マークを押して設定のページへ。【日本語のみ】を押します。

2)左上の×印をタップして「会話文」に戻り、各セリフの下の「スピーカーのアイコン」を押します。

2)セリフの英文が1度流れるので、流れ終わった直後に同じセリフをノートなどの紙に書き取ります。一度聞いて書き取ることができなかった場合には、再度音声を聞いても構いません。

「ディクテーション」には、以下のような効果があります。

1. 弱点を明確に把握できる
聞き取れない箇所が英文のどこなのかをはっきりと認識できます。

2. 文法力が向上する
聞き取れた部分を書き出すことで、聞き取れなかった部分を文法的に推測する力が鍛えられます。リスニング力を支える文法力は、理解を補う重要な要素です。

3. 語彙力とライティング力が向上する
ディクテーションを繰り返すことで、新しい語彙を学びながらライティングスキルも高められます。

4. 記憶力と集中力が向上する
英文を正確に聞き取ろうとすることで、記憶力や音声への集中力が自然に鍛えられます。

3シャドーイング

「シャドーイング」とは、聞こえてきた音声の少しあとから、かぶせるようにして話す練習です。シャドーイングを繰り返すことで、英語の語順で英文を理解する習慣が身につきます。

●シャドーイングの手順

(1) 内容を理解する
英文と日本語訳を読み、語句や文法、内容を確認します。

(2) 音声を真似しながら読む
音声を聞き、ナレーターの発音やリズムを真似しながら英文を読みます。

(3) 音声に合わせて発声する
英文を見ずに音声を聞きながら、自分の声を少し遅らせて音声に被せるように発声します。このプロセスを繰り返し、シャドーイングを習得していきましょう。こうして練習を積み重ねることで、リスニング力が向上し、英語のリズムやスピードに慣れることができます。また、英文の意味を英語の語順通りに理解できるようになります。練習する際のポイントは以下のとおりです。
●音声を聞き取るために、ヘッドホンやイヤホンを使いましょう。音声が自分の声でかき消されるのを防ぎ、スムーズに練習できます。
●ナレーターの発音をできる限り真似し、同じ会話や説明文を繰り返し練習してください。
●リテンション力(記憶力)を高めたい場合は、発声のタイミングを少し遅らせてみましょう。

アプリを使った「シャドーイング」のやり方

1)「STEP 1 会話文で学習する」の中にある、画面右下の「リピートのアイコン」を「レッスン」に設定します。

2)音声をスタートさせ、1回分のレッスンの会話が繰り返し流れる状態にします。その音声を使ってシャドーイングを行います。炊事や洗濯ものを畳んでいる間、お風呂に入っている時間などを利用して行うとよいでしょう。

「ディクテーション」には、以下のような効果があります。

1. 英文を返り読みせずに(聞き返さずに)読み進められるようになる
英文を聞きながら内容を理解することができる力が身につきます。これにより、リーディング力が向上します。

無理のない3段階の練習で、確実にシャドーイングを習得していきましょう。

「ポケット語学」で、リスニング学習を楽しく効果的に!

今回の内容はいかがでしたでしょうか。紹介させていただいた学習法をぜひ、「ポケット語学」を使って楽しく実践してみてください。あなたの英語学習が、これからも充実し、豊かな人生を作り上げるもののひとつになっていくことを願っています。

プロフィール

濵﨑潤之輔(はまさき・じゅんのすけ)

大学・企業研修講師、書籍編集者。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。これまでにTOEIC® L&Rテス ト990点(満点)を90回以上取得。現在は、明海大学、獨協大学、早稲田大学エクステンションセンターなど、 全国の大学で講師を務めるかたわら、ファーストリテイリングや楽天銀行、SCSK(住友商事グループ)、エーザイ、オタフクソースといった大手企業でもTOEIC® L&Rテスト対策の研修を行う。
公式サイト: https://linktr.ee/junnosuke_hamasaki
Xアカウント: https://x.com/HUMMER_TOEIC

■写真:平賀正明

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