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金沢区 動画で中学生へ防災啓発 被災経験者の思い伝える〈横浜市金沢区・横浜市磯子区〉

タウンニュース

動画の一場面=上写真、動画を公開しているHPの二次元コード

金沢区役所はこのほど、中学生向けの防災学習用動画を新たに作成した。地域防災の担い手になることが期待される中学生に、防災の大切さを知ってもらおうと、動画は東日本大震災で被災経験のある人たちからのメッセージを中心に構成。各校の授業で活用するほか、3月13日(水)まではオンラインでも配信しており、誰でも見ることができる。

近年、被害が大きくなっている風水害や大地震に備え、金沢区では防災を自らのことと捉えて行動できるように区民の防災意識向上を図ろうと以前から検討を進めてきた。その中で、将来の地域防災の担い手として中学生に着目。中学生の防災意識向上につなげようと、新たな教材として防災学習用の動画作成に取り組んできた。

動画のタイトルは「3.11被災された方々からの中学生へのメッセージ」。2011年3月に発生した東日本大震災の被害状況などをまとめているほか、宮城県仙台市、岩手県釜石市、福島県浪江町でそれぞれ震災を経験した3人が被災した当時の様子や防災教育で大切なことを語る内容となっている。

同年代の目線で

出演する3人のうち、中村星佳さん(仙台市出身)と川崎杏樹さん(釜石市出身)の2人は被災当時は中学生だった。金沢区の担当者は「東日本大震災発災当時に中学生だった方の経験やメッセージを収録し、発災時にできることや発災に備えてできることを中学生目線で考えてもらえれば」と話す。

動画の完成にあたり、2月19日には六浦中学校で3年生を対象にこの動画を活用した授業が行われた。生徒たちは動画の一部を視聴し、発災時に自分たちができることなどを議論。同校の込江茂久校長は「ビデオには訴える力があり、生徒たちもよく見ていた。3人の内容を一人ずつ分けて収録するなど、授業でも使いやすい形にしてくれた」と話す。

区は動画を収録したDVDを区内の市立中学校全10校へ配布。六浦中での授業の様子も紹介し、今後の各校での授業で役立ててもらうほか、地域での防災に関する催しなどの機会に放映していくという。3月13日までは、金沢区役所ホームページからも見ることができる。

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