シーバス釣り/「いつも同じポイント症候群」の克服法
大野ゆうき『シーバス釣り超思考法』いつも同じポイント症候群の克服法
/
つり人オンライン=まとめ
シーバスフィッシングをやりこんでいるアングラーであれば、通いこんでいるポイントやいつも釣果を出せる実績ポイントがあるかと思います。ビギナーであればひとつのポイントに通いこんで、そのエリアの潮の流れや地形に応じた釣り方を身に着けることが上達の近道になります。
その一方で、ほかのエリアを開拓しようと思ってみても思うような釣果に恵まれず、結局いつものポイントに足が向いてしまうというアングラーも多いのではないでしょうか?上達のためにはいろいろなエリアでシーバスをキャッチできる対応力を磨きたい。そんな向上心を持って新しいポイントにエントリーしてみても、シーバスが少ない場所ではつまらないですよね。
有望なエリアを探すためにはどんな要素を見ていけばいいのでしょうか?そのヒントを紹介します。
「釣れるポイントには必ず原因があり、それはひとつとは限りません」と大野さんはいいます。そして、そのなかでも最も重要なのがシーバスが捕食するエサの存在だと説いています。
…これ(エサの存在)は釣れるポイントを見つけようと思ったら絶対に欠かすことのできない要素であり、どんな釣れるポイントにも共通していえることです。堤防であればサビキ釣りをしている人のバケツを覗いてどんな魚が釣れているかを確認してみるのもよいでしょう。昼、夜ともに目視で確認できるほどベイトが水面近くにいれば、種類や群れの規模、動きの速さ、どういったところに集まっているかなどをしっかりチェックしてください。
エサが豊富にいるエリアにはシーバスも差してきている可能性が高いです。釣りを始める前に、そういった小魚や甲殻類を自分で探してみたり、ほかの釣り人に尋ねてみたりして、エサがいるかどうかを確認してみましょう。
ただしそれを釣果につなげるためには、見つけたエサとシーバスがどうリンクしているのか、捕食している場所やタイミングを知る必要があります。
その点についても、大野さんはエサの種類ごとに説明してくれています。たとえば、カニやエビについてはこうです。
…小魚だけではなく壁や海底、川底にもいるカニやエビもシーバスにとっては格好のエサになります。そういう生物が集まりやすいところは当然シーバスの回遊ルートになったり付き場になったり、フィーディングポイントになり得るので押さえておきたいところです。カニやエビは、何もない川底に小さな石が積んであったり、ゴロタ場やテトラが沈んでいたり木が沈んでいたりと、何かしら障害物があるところに集まりがちです。
…川の流れの利き始めで流されるエビを単体で食う個体もよく見られます。エビが動くタイミングを見計らって近くによってくるといった構図です。また船が通り、その引き波が岸のゴロタ場やアシ原に当たるとエビが驚いて出てきて流される光景をよく目にします。飛び跳ねながら流されるエビをじっと見つめていると、突然ボフッ! と水面が割れるのです。