小田原市 名札「名字」のみに トラブル防止と親近感
小田原市職員が職務中に付けている名札が9月から、フルネームから名字のみの記載に変更された。他自治体などで名札から個人情報が特定されたことによるSNSトラブルの事例があり、市として対応したものだ。
小田原市の従来の名札は名字と名前、顔写真が付いた「身分証明書兼名札」として使用してきた。新しい名札は名字のみをひらがなとローマ字で表記する。同様の取り組みは横浜市や平塚市、大和市などでも進められており、小田原市では昨年度から変更の検討を進めてきた。
これまで使用してきた名札は職員がそのまま所持し、職務の現場で市職員であることを示す必要がある際に身分証明書として提示する。会計年度任用職員は所属する各部署で準備ができ次第、着用していく。また医療職に関しては記載内容と実施時期を調整し、差し替えを検討する。担当の市職員課では「カスタマーハラスメントの防止策と合わせ、職員により親しみを持ってもらえたら」と話している。
足柄下郡3町では現状、フルネーム表記で町によっては写真も表示された名札を使っているが、3町とも時期などは未定ながら「名字のみ」名札の採用を検討しているという。