<犬のせいで離婚!?>愛犬が息子に噛みついた!?夫は大激怒「病院につれて行く!」【まんが】
私はシオリ。夫のコウダイと9か月の息子・アオト、そして愛犬のマロンと一緒に暮らしています。マロンは私が新社会人のときに一緒に暮らすようになったチワワの男の子。仕事に慣れないときやツラいことがあったとき、その存在にいつも救われてきました。しかしなぜかマロンは私の結婚相手であるコウダイにはまったく懐こうとしません。息子のアオトにはよく懐いているのですが……コウダイはそれがあまり面白くない様子。私にとって悩ましい問題です。
もう数年一緒に暮らしていますし、私もそれなりの躾をしているので、そろそろ懐いてもいいころだと思うのですが……どうしてなのか、マロンはコウダイにだけ態度がまったく違うのです。コウダイもそれに対してイライラしているようで……。
「ちょ、ちょっと見せて! どこを噛まれたの!? それにブランケットごと落ちたって、どこかぶつけたりはしてない……!?」私があわてて叫ぶとコウダイは「触るな!」「お前は犬でも見てろ! 俺はアオトを連れて病院に行ってくる!」と言って出て行きました。
アオトのお世話をコウダイに任せ、私はキッチンでお昼の準備をしていました。しかしそんなとき、どうやらマロンがアオトにちょっかいを出してしまったようです。 しかもソファから引きずり落として足を噛むという最悪の事態になったらしく、コウダイはカンカン。「俺が病院に連れて行く」と半ば無理やりアオトを連れて行ってしまいました。 しかしマロンがアオトを噛んだことなんて、これまで一度もありません。マロンに何か理由があったのか、傷がどれくらいのものだったのか、何もわからず残されてしまった私。「どうしよう」という気持ちでいっぱいです。
冷静になって考えてみる⇒違和感だらけの状況に「おかしい!」
元々口はいい方ではありませんが、いつもここまで強い言葉は使わないコウダイ。そのコウダイがここまで怒っているなんて……私は泣きたい気持ちになりました。アオトの心配、マロンがこんなことをするなんて、という戸惑い。さまざまな感情が私のなかで渦巻きます。
考えれば考えるほど辻褄が合わなくなってきました。私はソファに腰をおろすと、さらに考え続けました。そしてあることに気づいてしまったのです。「あ、保険証……」そうです。病院での受診に欠かせない健康保険証。コウダイは持って行ったのでしょうか。
「マロンがアオトに危害を加えた」と言われ、私はパニックに陥ってしまいました。しかも、病院に向かったはずのコウダイに連絡をしても、納得できる返事をもらうこともできず……。 1人で落ち込みながらあれこれ考えていると、なんだか違和感が。ソファから引きずり落とされたうえに足を噛まれたはずのアオトは、泣くどころか出て行く直前までキョトンとした顔のまま。 それにコウダイに近づこうとしないマロンが2人に近づく、もしくは寝ていたアオトを引きずり落そうとした時点で注意しないのも不思議です。辻褄の合わなさに、私は思わず首をひねってしまいました。
息子を連れて帰宅した夫「白状して!」矛盾を指摘すると……!?
コウダイは語気を荒げながらそう言うと、「言ってやった」とでも言わんばかりにドヤ顔をしています。私はコウダイを無視してアオトににっこりと微笑むと、まずはアオトの傷の確認をすることにしました。「アオト、噛まれたのはどっちの足かな? ちょっと見せてね~」
私が目の前にアオトの保険証を出すと、コウダイはハッとした顔をしました。そこで私はカマをかけることに。「実家は楽しかった?」コウダイはぎょっとしてうろたえています。
私はたたみかけるようにコウダイに気持ちをぶつけました。
鼻息を荒くしながら帰宅してきたコウダイ。「離婚か犬を捨てるかどちらかを選べ」と私に迫ってきました。しかしコウダイの主張を疑っている私としては、従うつもりはありません。 アオトに傷がないことを確認してコウダイの発言の矛盾を指摘すると、みるみるうちに顔が真っ青に。やはりコウダイは嘘をついていたようです。 ついていい嘘と悪い嘘ってあるじゃないですか。マロンを悪者に仕立てあげ、アオトのことでいらぬ心配をかけ……コウダイのことが許せません!
サイテー夫に「離婚しよう」と伝えると謝罪⇒許す?許さない?
少しだけ耳が痛い部分もありましたが、それでも「何言ってるの? この人」という気持ちでいっぱい。ドン引きしながらもコウダイに言い返します。
私としては離婚上等です。自分の感情第一で家族を被害者や悪者に仕立てる人ともう一緒に暮らしたいと思えません。
さっきまでの勢いはどこへやら、コウダイは本当に反省しているようです。しかし私も「離婚しよう」と言った手前、譲れない部分もあります。お互いのあいだに気まずい沈黙が流れました。すると今回の騒動の被害者ともいえるアオトとマロンが……。
私の腕から飛び出そうとしたマロンを慌てて受け止め、ゆっくり床へ下ろすと、マロンはジッと私を見つめてきました。
自分の嘘や言動を認めたコウダイ。「離婚だ!」と怒鳴ってきたときの勢いはどこへやら、すっかり小さくなってしまいました。「離婚してもいいくらい腹が立ってる」と私が伝えたところ、コウダイはものすごく焦りだしました。 どうやら本気で離婚するつもりなどなかったようです。そんな気まずい状況で行動をおこしたのはマロンとアオト。まるで「許してあげて」と言わんばかりの行動に、私の気持ちも少し和らぎました。 これからはコウダイもマロンを大切にして、家族みんなで仲良くなってくれるといいなと思います。
【夫の気持ち】家族の中心にいる犬が気にくわない!手放すには?
俺はコウダイ。妻のシオリとは数年前に結婚して、今は9か月になる息子のアオトもいる。幸せな3人家族……と言いたいところなのだが、実はわが家には「家族」がもう1人……いや、もう1匹いる。シオリが独身時代から飼っているチワワのマロンだ。こいつが本当にかわいくない。なんといっても気に食わないのは、俺にまったく懐く気がないところ。シオリ以外には懐かないのならまだわかる。けれどシオリの友だちやアオトにはしっかり懐いてる。なんで俺にだけ懐かないのか……考えるだけで腹が立つ。
大げさに聞こえるかもしれないが、結婚したときから俺はシオリと「夫婦水入らずの2人暮らし」をしたことがない。というのも、俺とシオリのあいだにはいつだってマロンがいる。それだけじゃない。アオトが生まれた今となっても、家族の団らんの中心にはいつもマロンがいる。俺はそれがいつも気に食わない。
完璧だと思えた作戦だった。が、シオリにはあっさり見抜かれた。しかもシオリを責める際にはずみで「離婚だ」と言ってしまったせいで、それを逆手にとられて離婚まで迫られた。
シオリに必死で謝りながら、俺は自分の浅はかさを後悔した。なんで俺は思ってもいないことを口走ってしまったんだ。
マロンが家の中心にいるのが気に食わないと思っていた俺。早い話がマロンに対して嫉妬心を抱いていたんだ。どうにもこうにも俺にだけ懐かないため、「シオリがマロンを手放せばいい」なんて最低の考えを思いついてしまった。 しかもまだ幼いアオトまで巻き込んで……。今となってはなんて浅はかで卑怯なことをしてしまったのだと反省している。あのときシオリに離婚を思いとどまらせてくれたマロンやアオトには、頭が上がらない。 これからは家族「4人」で仲良く暮らしたいと思う。