【小島よしお×EXILE TETSUYA】“資格芸人”が語る、学ぶことの楽しさと価値 第4回
「そんなの関係ねぇ!」「おっぱっぴー」などのギャグでブレイクしたお笑い芸人、小島よしおさん。近年は子どもたちを相手にする“最強キッズ芸人”としても知られています。一方でEXILE・EXILE THE SECONDのパフォーマーであり、さらに2023年から発足した子どもたちをもっと笑顔にしたいという想いを込めたキッズエンタテインメントプロジェクト『EXILE B HAPPY』のリーダーとして活動しているEXILE TETSUYAさん。今回ママスタではこの異色の顔合わせによる対談が実現。資格や大学院での学びについて語り合っていただきました。
YouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」など、子どもたちが楽しく学べる動画も話題の小島よしおさん。EXILE TETSUYAさんは、現在の活動開始後に早稲田大学大学院スポーツ科学研究科の社会人修士課程で学ぶなど、「教育」といった分野でも共通点がありそうなおふたりです。
資格を取ろうと思ったきっかけは「来年消える」と言われ続けたこと
──小島さんはさまざまな資格を習得されていますが、子どもたちに向けて発信する中でとくに役立ったものはありますか?
小島:キッズコーディネーショントレーナーです。ひと言で説明すると、子どもたちの運動能力を向上させることを目的にした資格です。「じゃんけんホイホイ」というゲームで「あなたが負けてください」という遊び方があるのですが、それを応用した「スーパーホイホイよしおじゃんけん」というライブネタを作りました。「よしおがグーを出したらみんなもグーを出して“そんなの関係ねぇ”をやろう!」とか。それは資格取得で学んだことを応用したネタです。
TETSUYA:へぇ、おもしろいですね。小島さんのYouTube動画を拝見していると、絵を描いたり歌を作ったりもされていますよね。そうしたアイデアは、普段からずっと考えていらっしゃるのですか?
小島:そういうわけでもなく、たまたま生まれるものも少なくないです。絵というのは「おっぱっぴー小学校」(YouTube)でご覧になったのかな? あれは僕発信というよりは、知り合いの作家さんに小学生のお子さんがいたことがきっかけなんですよ。コロナ禍で休校になってしまったので、「小島さんは子ども向けのライブをやっているし、大学時代は教育学部だったんだから一緒に何かやろうよ」と。そこから始めたものなんです。もともと子ども向けライブも先輩にすすめられて始めたものですし、そう考えると僕は周囲の人に恵まれているなと思います。
TETSUYA:そうなんですか。たくさんのアイデアはどこから生まれてくるのだろうと思っていました。あと、たくさん取得されている資格もどうして取ろうと思ったのかな、とか。
小島:資格を取ろうと思ったきっかけは、単純です。僕は2007年に世に出るようになったのですが、そこから3年連続で「来年消える芸人ランキング」の1位になって。で、「消える」と言われたのでたぶん本能的に残るものを取りたいなと思ったんですよ。それが資格です。最初に取ったのが「ナマハゲ伝道士」でした。
TETSUYA:ナマハゲというのは、秋田のナマハゲですか?
小島:はい。秋田の男鹿半島まで試験を受けに行きました。そこから「資格っておもしろいな」と思い、いろいろと取っていきました。キッズコーディネーショントレーナーは子ども向けライブを始めた頃に存在を知り、取ったものです。
TETSUYA:コーディネーション能力ということは、空間把握能力のようなことですか?
小島:そうです! コーディネーションに含まれる「7つの能力」について勉強したり。
TETSUYA:僕も今は足の自由があまりきかないので、せっかくなら治るまでに何か資格を取ろうかなと考えていて。通信教育なら家でもできるので。小島さん、おすすめの資格はありますか?
※編集部注:インタビュー時TETSUYAさんは足を怪我されていました。
小島:今活動されている方面で考えると、キッズ系がよさそうですよね。
TETSUYA:やはりそうですよね。あと、先日何かで見かけておもしろそうだなと思ったのが、食育です。
小島:食育、いいですね。僕は「野菜の歌」を歌っているので、そのダンスバージョンなんてどうですか? 「野菜ダンス」とか。
TETSUYA:それは最高ですね! 「ピーマンダンス」とか、作ればいいのかな(笑)。
一度勉強をしたことで、インプットの気持ちよさの虜に
──小島さんは資格、TETSUYAさんも社会人になってから大学院で学ばれるなど、おふたりともに勉強熱心な印象があります。お忙しい中にも学ぶ意欲は、どこから湧いてくるのでしょう?
TETSUYA:小島さんは大学受験時に勉強されたことと思いますが、僕は勉強をしてこなかった人間で。高校を卒業したら大工になるつもりでしたし。ただそこでダンスと出合ってしまったので、結局そちらの道に進むことになりましたが……。ですので、大学院に入ったときはまず先生に「勉強の仕方を教えてください」とお願いしました。勉強はどうやってやるものか、まったくわからなかったので。 ただ、そこから学ぶこと、インプットすることの気持ちよさに気づいてしまって。アウトプットばかりしていると、だんだん不安になっていくんですよ。自分が枯渇していくような気がするのが嫌で、「そろそろ何かをインプットしたいな」という時期が波のようにやってきます。僕はコーヒー屋もやっているのですが……。
小島:そうなんですか? 僕、コーヒー好きなんですよ!
TETSUYA:そうなんですか? うれしいです。コーヒー好きが高じて、「コーヒーマイスター」という資格を取ったんです。するとそれを取ったことでコーヒーにまつわるお仕事をいただくようになって。資格って、すごいなと思いました。
小島:それ、すごくよくわかります。自分のことを知らない人にも、コーヒーに興味がある人に存在を知ってもらうことができますよね。取得したあとには、その資格を取っている人たちとの横の繋がりもできるんですよ。勉強自体も純粋に楽しいけど、そこからネットワークが生まれるよさもある。それが資格を取得する楽しさにもなっているかなと思います。
お話してくださった以外にも「ジュニア野菜ソムリエ」「ジュニアアスリートフードマイスター」など、子どもに向けた資格もたくさんお持ちの小島さん。TETSUYAさんにもぴったりの資格を教えてくださいそうです(笑)。 次回は、おふたり自身の子ども時代について。現代の子どもたちの環境について感じていることについても、語ってくださいました。ご期待ください。
【第5回】に続く。