政治家とは無縁の人生を送ってきたが、「ポンコツ」って⼈気者なのか?【「ポンコツ商店会」お預かりしました】
本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかりで…。
【「ポンコツ商店会」お預かりしました】
ポンコツ感丸出しのせいか、協⼒者が現る
ご⽼公⼀⾏のポンコツ商店会ながら、新規会員集めはそこそこ順調に進み(⾊々問題はありつつも…)、⽬標会員数を⼤幅に突破。区にも商店会の再出発を認めてもらうこととなった。
途中から、床屋の⾓さんの奥様が、助さんの「会計ノート」をパソコンに⼊⼒してくれることになり、助さん⼤喜び! ⽔⼾⻩⾨でいえば、助っ⼈のお銀さん(由美かおる)の登場といったところか。
その上、もろもろ⾒かねた⼯事業者がLED化申請書類の作成を⼿伝ってくれることとなり、皆様のおかげでハードルは少しずつ下がりつつある感じ。
「いやー、ありがたいねー、みんな協⼒してくれて」とホクホク顔の助さん。
「この商店会、ポンコツ感めっちゃ出てるんでしょうねー。みんな⼿伝ってくれますもんね」と私。
「うちの奥さんは、あの会計資料⾒て、さすがにほっとけなくなったみたいですよ」と⾓さん。
「ありゃ、じゃ、俺の⼿書き帳簿のおかげか?」のーてんきな⾓さん、いつも明るいなーwww
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我がお茶屋に、才⾊兼備な⼥性区議会議員が現る
⾒るに⾒かねた⽅々のお助けにより、申請書類の準備も少しずつ進⾏。私が拝命した商店会会⻑の仕事は、書類との格闘かも? とぼんやり考えていたところ、近隣の事業者(⽯屋さん)の⽅から、
「再出発⼤変そうだねー、今度、区議を紹介するよ。⾊々助けてくれるよ」と⾔われた。
区議? 政治家がこんなポンコツ商店会を助けてくれる? なんで? と、その時は疑問が先に⽴ち、
「はぁ…。よろしくです」としか返答できずにいた。
数⽇後、私が営むお茶屋に⽯屋さんが区議を連れてやってきた。
「この⼈ね、区議の〇〇ちゃん、⾊々頑張ってくれるから、紹介しておこうと思ってねー」と⽯屋さん。区議の若い⼥性を「ちゃん」づけで紹介。おいおい、今どきそれ⼤丈夫かー?
「それはそれは… こんなところまでわざわざお越しいただいてすみません」と恐縮する私。
「いえいえ、選挙区の⽅々のお⼿伝いをしたり、お役に⽴つのが仕事ですから! 何かお困りのことがあればなんでも⾔ってください」となんとも如才ない。
聞けば、役所勤めをやめて区議になり、地域の商店会や振興組合などが彼⼥の⽀援者だとか。
ちなみに⼤⼿政党所属。地域の事業者同⼠を繋いだり、皆さんからの要望を区議会にあげたりしているらしいが、今、
このポンコツ商店会にとってのお困りごとは「⼿書き帳簿10年分が読み解けない」レベルなので、区議には何もお願いできないし…とはいえ、「なんかあったら⾔ってください」というお⾔葉は⾮常にありがたい。
またまた違う党派のおじさん区議会議員がやってきた
そして翌週、また違う区議が、ある⽇曜⽇の午後お茶屋に突然現れた。今度はおじさん。
「突然ですが、新しく商店会⻑さんになられた⽅ですよね?」とおじさん区議。
「あ、はいはい、そうです」もしかして、ポンコツ商店会って⼈気者? と勘違いしそうになる私。
「私、この辺が地元なのでご挨拶にきました! よろしくお願いいたします」おじさん議員元気いい。
「わざわざすいません、私、あんまり選挙とか積極的じゃないんで、お役に⽴てないかもですが」
「いやいや、こちらがお役に⽴つ⽅なので。これからどんなことをやる予定ですか?」とぐいぐい。
いやー、ありがたい、気にしてくださって。が、しかし、お茶屋の午後は結構忙しく、てんてこまいの時間帯に来店。今後商店会公式HPを作りたいと思っている、くらいしか話す余裕がなく初トークは終了。
⼈⽣で無縁の「政治家」との絡みは「商店会」のせいだった
私は、⾝の回りのことにしか⽬がいかない⼩さな⼈間、政治なんて私⼀⼈がなんか⾔っても変わらないじゃんというスタンスで⽣きてきたダメな⼈間だ。
そして、⼈⽣で政治に関わっている⼈々とは無縁の暮らしをしてきた。商店会会⻑役も、⾃分的には⾝の回りの⼩さなことの延⻑なのに、なぜ急に区議が出没?
床屋の⾓さんに商店会と政治家の関わりを聞いてみた。
「この商店会も、昔は結構⼒があったんですよ。みんなでこの⼈を応援しよう! みたいな感じで誰か決めて、みんなその⼈に投票する。商店会のそういう⼒、⼤きかったらしいっすよ」
「へー、このポンコツ商店会にもそんな時代が…」
「商店会の会合にも出席する区議もいますよ。区議レベルだと、地域の⼈に親切にすると票になっちゃいますからねー」と⾓さん。
そういえば「商店会」は団体だった
なるほど。⼈⽣半世紀以上⽣きてきても、知らないことはたくさんあるものだ。「ポンコツ」が⼈気なのではなく、「商店会」という団体が、地域の組織として政治家(区議)には⼈気があるのだとわかった。
どんな理由にせよ、⾊々な⽅々からの親切には感謝しかない(拝)。商店会のお困りごとが、区議に相談できるレベルに早くなりたいもんだ。
(フィッシュバーン真也子/コラムニスト)