学生が通う射水市小杉のコスパ最強な老舗食堂【不二屋】満腹必至の丼メニューは17種! 不動の人気は「かつ丼」
富山県射水市の小杉地域。富山市と高岡市を結ぶ県道や鉄道の中間地点に位置し、大学や短大、専門学校などの学校や大きな商業施設などでにぎわう人気のエリアです。
その小杉のまちなかで、半世紀にわたって愛されるのが大衆食堂の「不二屋」です。
人気の理由は、昔ながらのボリュームとリーズナブルな価格。
1000円に満たない価格でおなかいっぱい食べられる食堂として、力仕事でおなかを空かせた男性や運動部の学生、家族連れなどでにぎわいます。
それでも、女将の中谷節子さんは申し訳なさそうに話します。
「かけうどんは350円だったんだけど、400円に値上げさせてもらいました。ラーメンも500円に…」
長らく値段は据え置いてきましたが、昨今の価格高騰の波に抗うことができず、2023年に10数年ぶりの値上げに踏み切りました。
値段はちょっぴり上がりましたが、他の店などに比べると十分リーズナブルな価格。11時の開店からランチタイムの繁忙時はもちろん、14時を過ぎても客足が途絶えることなく、地元では不動の人気を誇ります。
店内は昔ながらの食堂の面影を残し、広々とした小上がりのテーブルが中心。大人数で利用しやすく、休日には小さな子供を連れた家族客の姿も少なくありません。
とりわけボリューミーな丼物は17種類!
不動の人気は やっぱり「かつ丼」
麺類、定食とメニューはさまざまありますが、とりわけ特徴的なのがボリュームたっぷりの丼物。
もっとも安いのがふわふわの玉子丼で600円、定番の親子丼や牛丼が650円、他人丼や天玉丼、マグロ丼やネギトロ丼にカキフライ丼やエビフライ丼と、フライから海鮮系まで幅広く揃います。もっとも高いイクラ丼でも、1100円。全部で17種類のレギュラーメニューに、季節によっては限定の丼物も登場します。
なかでも不動の1番人気なのが、720円のかつ丼です。
丼にたっぷり盛ったごはんに、ふわふわとろ~りの卵でとじたとんかつがどどーんっ!
ちょっと甘めのタレがごはんの一粒ひと粒にほどよくしみ込み、一緒に煮込まれた長ネギのアクセントもたまりません。
とんかつは厚みがあり、さっくり揚がった衣にとろ~り卵とダシがたっぷり絡みます。
「近くに大学があって、学生のお客さんが多いんです。だから、『安くておなかいっぱいになるものを』って主人が値段とボリュームにこだわってるんです」(節子さん)
セットのミニうどんやミニそばが180円でつけられるほか、かけうどん・かけそばが400円、ラーメンが500円と学生食堂並みの安さなので、麺類を丼や定食を一緒に頼んでたいらげていく腹ペコ男子もいるんだとか。
うどんやそばのつゆは、カツオ風味でじんわりと沁みる味わい深いもの。丼ごはんに広がった甘いタレとの相性やバランスも絶妙です。
女将イチオシはキャラメルコーン食感の「不二屋丼」
たくさんある丼物の中から、節子さんのイチオシは店名を冠した「不二屋丼」。
「エビとホタテのかき揚げなんだけど、衣に水を使ってないの。だからキャラメルコーンみたいなフワッとした口どけでおいしいのよ」(節子さん)
サクっとした食感や噛みごたえがありつつ、舌触りはトロッとした不思議な食べ心地。ごはんが進みます。
「私たちも歳をとって体力が衰えてきたから、夜の営業をやめたんです。あと何年営業できるかわからないけど、値上げせずにいけるところまでがんばります」(節子さん)
毎日通っても飽きのこないおいしさと豊富なメニュー、そしてなんとも言えない居心地のよさが「不二屋」にはあります。1日でも長く営業し続けてほしい、地域の名店です。
店舗情報
【不二屋】
住 所 富山県射水市三ケ伊勢領2282-2
営 業 11:00~15:00
電 話 0766-56-2557
定休日 毎週火曜、第1・3日曜
駐車場 あり
記事編集:nan-nan編集部