【鑑賞無料】神戸空港で“ねぷた”を発見!若手クリエイターが描く迫力の作品 神戸市
『神戸空港第2ターミナル』(神戸市中央区)の1階では、現在、神戸の若手クリエイターが手がけた「ねぷた」が公開されています。展示は9月18日までで、観覧は無料。筆者も実際に足を運び、その迫力を間近で体感してきました。
2025年4月、国際線の開通に合わせて誕生した第2ターミナル。この日も海外から神戸に降り立つ人の姿があり、その玄関口となる1階ロビー・国内線出発口付近に、堂々と「ねぷた」が展示されていました。
フジドリームエアラインズの神戸-青森直行便をきっかけに、2022年から「弘前ねぷた in 神戸」が始まり、企業間交流も進められています。さらに2024年からは、神戸の若手クリエイターと弘前のねぷた絵師が連携し、神戸を題材にしたねぷた制作プロジェクトが動き出しました。
展示されているのは、8月1日・2日の「弘前ねぷたまつり」で実際に運行された、同プロジェクトによる作品です。
前面(鏡絵)には、平治の乱で敗れた源義平(悪源太義平)が怨霊となり、難波次郎に復讐する「布引滝悪源太義平霊難波次郎」の場面が描かれています。炎に包まれた刀や鋭い眼差しが迫力を放ち、物語の緊張感を間近に感じられますね。
後面(袖絵)には、日本三大滝のひとつ布引の滝に宿る「白々(しらら)龍神」の姿が。そして、見送り絵には水の神であり芸能の神としても信仰される「弁財天」が描かれています。
神秘的で力強く、角度を変えるごとにまったく異なる表情を見せてくれます。
肩には堂々と「神戸市」の文字が記され、両市の深い交流が遠くからでも伝わってきます。現地でライトアップされた姿は、きっと一段と華やかに映えたはず♪
土台(額絵)には、“神戸三景”が彩りを添えています。おなじみのポートタワーや海洋博物館に、青い空と海が描かれ、港町らしい開放感が表現されています。
さらに、六甲山を背景に広がる街並みも。錨山(いかりやま)には市章と錨のマークが浮かび、空にはカモメが舞う姿も。海と山に抱かれた、自然豊かな風景がしっかり表現されていてうれしくなります。
ねぷたは本来、夜のまちを練り歩く姿が中心ですが、こうして停止した状態で四方から眺められるのは貴重な機会。普段は見過ごしがちな筆づかいや色彩、土台に込められた意匠までじっくり味わえるのは、今回の展示ならではの楽しみ方だと感じました。
なお、『神戸空港』での展示終了後は、9月中旬以降『神戸ファッションマート』1階エントランスロビーに会場を移して公開される予定です。
期間
2025年8月5日(火)~ 9月18日(木)
場所
神戸空港 第2ターミナル1階
(神戸市中央区神戸空港1番)
関連情報
展示期間 2025年9月中旬以降
展示場所
神戸ファッションマート 1階エントランスロビー
(神戸市東灘区向洋町中6-9)