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アートと人を繋ぐカフェ 宇部市「GLYCINES(グリシーヌ)」

山口さん

今回ご紹介するのは、宇部市にあるカフェ&ギャラリー。
素敵なアートに触れ、美味しいランチとカフェで良質な時間を過ごしませんか?

【写真はこちら】店舗の様子や他のメニューもチェック

病院の建物を改装してオープン

宇部市浜町の産業道路沿いに、2020年にオープンしたお店「GLYCINES(グリシーヌ)」(山口県宇部市浜町2丁目12-39聖仁会ビル3階)。
フランス語で「藤の花」を意味する店名の通り、象徴となっている藤色の扉を開けて3階まで上がると、そこはアートとカフェが楽しめる空間になっています。

筆者が人にグリシーヌのお店を紹介すると、よく「え!あそこカフェだったの?」と驚かれます。その理由は元は3階建ての病院だった建物を改装して今のお店になったから。
一見してカフェだと気付く人が少ないのかもしれません。

階段を上がって3階に到着すると、そこは見晴らしが良く開放的な空間。一度行ってみるとお気に入りの場所になると思います。

駐車場は建物の前と近隣含め12台分ありますよ。

母親が作るような優しいランチメニュー

カフェのランチメニューは主に「充実ごはんプレート(1200円)」と「グリシーヌカレー(1000円)」。

充実ごはんプレート 1200円

プレートランチの内容は日によって変わります。毎日女性が食べられるような、野菜中心の栄養バランスが取れたおかずを心がけているそうです。

今回のプレートランチは、上から時計回りで豆のサラダ、葉野菜のサラダ、ブルーベリーで煮込んだスペアリブ、マッシュポテト、野菜の甘酢炒め。
スペアリブは絶品!柔らかくほろほろとほぐれるお肉に、甘くてコクのある味付けはご飯が進む一品。ご飯の上にかかっているゆずごしょう風味のゴマが、少量なのにピリリと存在感のある味です。

「毎日女性が食べられるように」と野菜多めにしつつも、メインは男性が好むような揚げ物やお肉もあるので、筆者はよく夫婦で訪れます。

アート作品のような美しいスイーツ

カフェ  グルマン 900円

「カフェ グルマン」はスイーツの盛り合わせです。フランス語で「食いしんぼう」の意味。
今回は上から時計回りに、シナモンクッキーを乗せたバニラアイスにカラメルソースをかけたもの、モカロール、そしてパブロヴァ。選べるドリンクが付いています。

モカロールの中は生クリームではなく、コーヒー味のバタークリームになっています。もったりした重みのあるクリームは味がしっかりあって、食べ応えのある人気メニューだそうです。
パブロヴァはメレンゲで出来ており、見た目より軽〜い食感。甘酸っぱいベリー系のフルーツがクリームとよく合います。

パフェ(ハーフ)  550円

そして、こちらのハーフサイズのパフェはハーフとは思えないボリューム感です。

女性が好きを形にするお店

「グリシーヌ」を営むのは、オーナーの谷川涼子(写真左側)さんとカフェ担当の齋藤千鶴(同右側)さん。

2人の出会いは東京時代。
谷川さんは吉祥寺でギャラリーを、齋藤さんは井の頭でカフェを営んでいましたが、谷川さんは齋藤さんのカフェのお客さんだったそうです。
齋藤さんのカフェがオープンした日が、谷川さんの誕生日だった事もあり、谷川さんは「運命を感じた」と話しています。

東京のカフェは映画「かもめ食堂」の制作スタッフがお忍びで齋藤さんのお店を取材していたこともあったほど、知る人ぞ知る有名店だったのだとか。
映画の影響もあってか、それから女性が1人で「自分の好き」を形にして、仕事にする人が増えていったように感じている、と谷川さんは話してくれました。
齋藤さんの東京時代のカフェがなければ、今の「グリシーヌ」は誕生しなかったのかもしれませんね。

アートと人を繋ぐ場所へ

オープン5年目を迎え、グリシーヌは市外は勿論、県外からも注目されるようなお店になったそう。
その理由は期間ごとに展開されるギャラリーも併設されているからです。

アート好きな人はもちろん、カフェ目的で訪れた人が、偶然運命の作品に出会う事があるかもしれません。

吉祥寺のギャラリーに谷川さんがいた頃は、アーティストとお客さんにお茶を出すスタイルでした。
今の「グリシーヌ」にそれを引き継ぎ、カフェとギャラリーを併設する事により、アーティストとお客が接しやすくなったそうです。

2人だからこそ出来るアート空間

谷川さんは、「齋藤さんと良いなって思えるものが共通している事が多いんです。良いなと思えるものをずっと表現していきたい。そのパートナーを(齋藤)千鶴さんに選んだのは、絶対の信頼があるから。」と語ります。

齋藤さん自身も切り絵アーティストとして活動していて、年に一度「グリシーヌ」で個展をされているそうです。作品はほぼ完売するほどの人気なのだとか。

齋藤さんの存在感が美しく、まるで齋藤さん自身もアート作品のようだと感じました。

直感を大切にして新しいものを取り入れる谷川さんと、慎重派でクリエイティブなセンスを持つ齋藤さんは、お互いが苦手なものを補い合える関係であると言います。
「自分たちが自信を持ってオススメ出来るものでないと、気持ちが乗らないから。気持ちを乗せてお客様にオススメ出来る、アーティストや企画を選んでいます。」と笑顔で語るお2人の顔は、たおやかでしなやかさを持つ「グリシーヌ(「藤の花」)」にぴったり。

これからますます咲き誇るお2人に、ぜひ会いに行ってみて下さいね。

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