【葉山町】葉山消防本部の田代さんが神奈川県安全運転競技大会で3位、葉山町から10年ぶり入賞
第52回神奈川県自動車安全運転競技大会が10月18日、横浜市の運転免許センターで行われ、葉山町消防本部勤務の田代洋平さん(25)が公的機関の部で第3位となり、葉山町勢として10年ぶりの入賞を果たした。11月10日には功績をたたえる表彰式が葉山町消防署であり、桐田吉彦葉山安全運転管理者会会長と河野朗葉山警察署長連名の賞状が贈られた。
同大会は安全運転管理者選任事業所に勤務する自動車運転者を対象に、競技を通じて安全運転の啓発と交通事故の防止を図ることを目的に行われている。
田代さんは初参加。9月3日、横須賀南警察署で学科テストで行われた三浦半島エリアの地区予選で上位5人が県大会に進める中、田代さんは1位通過。県大会では運転技能と日常点検整備のテストが実施された。
田代さんは「車両点検は毎日のことだが、大会に出て再確認できたことはよかった」と振り返り、気を引き締め直した。業務で運転する際の心構えとして、「緊急車両で赤色灯が回っていると基本的に一般車は止まってくれるが、『止まってくれるだろう』、ではなく、きちんと安全確認をする意識を持つようにしている」と語った。今後、消防車も運転できるように中型免許取得のために教習所に通っており、今年中に取得できる見込みだという。
田代さんは高校卒業後に入庁し、現在6年目。11歳の時に東日本大震災が起きて、子どもながらに「災害が起きた時に葉山のために何かしたい」と思い、消防士を志したという。
「これから火災が増えるシーズンなので、身の回りの火の元の確認をしっかり行い、家族、ご近所も含め、火災予防を意識してほしい」と町民に呼びかけた。
運転者の鏡
表彰式に出席した山梨崇仁町長は、一度免許を取ると交通法規などを振り返ることが少ない中で、改めて交通安全について勉強し、賞を取ったことは「運転者の鏡となる」と功績を称えた。また、町役場は他の町村と比較して交通事故が多いことから、「しっかりと事故予防に取り組んでいく」と決意を示した。
河野署長によれば葉山町は11月10日時点で交通事故による死亡者ゼロが1490日継続中だが、神奈川県内では今年110人が死亡しており、全国ワースト2位だという。「町内でも毎日のように交通事故は起きている。今回の受賞を糧に交通事故ゼロを達成できるよう頑張っていきたい」と意気込んだ。