宮本亞門「元レビューガールの母から教わったこと」
世界的な演出家の宮本亞門。10月29日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、宮本亞門が元レビューガールの母から教わったことについて話した。
亞門「うちのオフクロは松竹歌劇団のレビューガールだったから、オフクロと劇場に行くとイヤホンガイド以上に細かくて『あそこ、この瞬間よ!このセリフ聞きなさい!』って子どもの頃から言われてました」
小島慶子「演出の師匠じゃないですか?」
亞門「怖かったですよ、僕、幼稚園の頃から日舞を習い始めたんです。藤間の御宗家のところに習いに行って、歌舞伎座にも子役で出たことがあるんです。まぁ、オフクロは厳しかった。座布団を四枚くらい上に積んで、その上に牢名主のように胡坐をかいて『違う、もう一回!手の回し方違う、もう一回やんなさい!』
大竹「それは日本舞踊?」
亞門「そう。僕は日舞が大好きで、いつか踊りたいと思って。母がレビューガールだったっていうこともあって和洋折衷両方好きだったんでしょうね」
小島「英才教育ですね、今思えば」
亞門「そんなキレイなもんじゃないですけど、座布団の上で胡坐かいてますから」
小島「怒ると怖かった?」
亞門「怖いというより『あんた、やるなら本物よ!』ってよく言ってました。僕が21歳の時に亡くなったんですけど、亡くなる前にも『本物はアメリカのブロードウェイにある。とにかく観に行きなさい』って…」